ケアマネジャー(介護支援専門員) 過去問
令和5年度(第26回)
問26 (保健医療サービスの知識等 問1)
問題文
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問題
ケアマネジャー試験 令和5年度(第26回) 問26(保健医療サービスの知識等 問1) (訂正依頼・報告はこちら)
- 「指輪っかテスト」は、サルコペニア(筋肉減弱症)の簡便な評価法である。
- フレイルとは、健康な状態と介護を要する状態の中間的な状態である。
- ロコモティブシンドロームとは、認知機能の低下によって起こるフレイルである。
- 要支援と認定された者では、介護が必要となった原因の第1位は認知症である。
- 配偶者との死別による心理的苦痛を和らげるには、ソーシャルサポートが有効である。
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この過去問の解説 (3件)
01
老年期の発達課題には、体力と健康の衰退への適応、配偶者の死への適応などがあります。
「指輪っかテスト」は、ふくらはぎのいちばん太いところを人差し指と親指で囲むことで筋肉量を把握する方法です。
サルコペニア(筋肉減弱症)の簡便な評価法とされていますので、
これは適切であると考えられます。
フレイルとは、健康な状態と介護を要する状態の中間的な状態ですので、
これは適切であると考えられます。
ロコモティブシンドロームは、運動器の障害によって、
立つ、歩くなどの移動機能が低下した状態です。
認知機能の低下は、フレイル進行のリスクの一つと考えられています。
2022年の国民生活基礎調査によると、
要支援と認定された者では、介護が必要となった原因の第1位は関節疾患です。
要介護と認定された者では、介護が必要となった原因の第1位は認知症でした。
配偶者との死別による心理的苦痛を和らげるには、ソーシャルサポートが有効であるといわれていますので、
これは適切であると考えられます。
国民生活基礎調査については、最新のデータを確認しておきましょう。
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02
高齢者の支援をする上で、栄養状態の確認をすることはよくあります。それぞれの用語について再度確認しておきましょう。
適切です。指輪っかテストとは、指を輪っかにし、自分の下腿に当て、隙間ができるかなどを確認します。
適切です。体重や歩行速度の低下などが基準となります。
不適切です。ロコモティブシンドロームは、認知機能の低下ではなく運動機能の低下です。
不適切です。「要介護」ではなく「要支援」について問われていることに注意しましょう。要介護と認定された者では、介護が必要となった原因の第1位は認知症です。
適切です。心理的苦痛を感じている方への周囲からの支援は重要です。
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03
老年期の支援は、身体機能のみならず、心理社会的な側面への支援が重要です。特に、今回のような用語(フレイル・ロコモ・サルコペニア)や原因統計(要支援と要介護の違い)などは、試験頻出テーマでもありますので、正確に押さえておく必要があります。また、厚生労働省の各種調査(国民生活基礎調査、高齢者白書など)のデータも、出題時の根拠となりますので、最新の情報にアップデートしておくことが大切です。
「指輪っかテスト」は、ふくらはぎ周囲の筋肉量を簡易的に評価する方法で、サルコペニアのスクリーニングツールの一つとして用いられています。自分の両手の親指と人差し指で輪を作り、ふくらはぎの一番太い部分を囲んでみて、隙間ができるようであれば筋肉量低下の可能性があると判断されます。
フレイル(frailty)は、日本老年医学会が定義するように、身体的・精神的・社会的な脆弱性が増した状態であり、健康と要介護の中間段階です。特に、早期発見と早期介入により、要介護状態への進行を防ぐことが可能であることから、介護予防施策の中心的概念になっています。
ロコモティブシンドローム(通称ロコモ)は、運動器(骨・関節・筋肉・神経など)の障害による移動機能の低下状態です。これは「身体的フレイル」に関連する概念ではありますが、直接的には認知機能の低下によって起こるものではありません。混同しやすい用語ではありますが、ロコモ=運動機能の低下、認知機能の低下=コグニティブフレイルとして区別する必要があります。
統計データに基づく正確な理解が重要です。要支援の原因の第1位は「関節疾患」(膝関節症や腰椎疾患など)が最多とされています。一方で、要介護の原因の第1位は「認知症」です。この違いを明確にしておくことが重要です。
老年期の発達課題の一つに、「喪失体験への適応(Eriksonの理論で言うと統合vs絶望の課題)」があります。配偶者との死別による精神的苦痛(悲嘆・抑うつ傾向など)を緩和するには、家族・友人・地域・専門職によるソーシャルサポート(社会的支援)が極めて有効です。特に、孤立を防ぐことが、フレイル・認知症・うつの予防にもつながります。
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