ケアマネジャー(介護支援専門員) 過去問
令和6年度(第27回)
問30 (保健医療サービスの知識等 問5)

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問題

ケアマネジャー試験 令和6年度(第27回) 問30(保健医療サービスの知識等 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

高齢者の精神疾患について、より適切なものはどれか。3つ選べ。
  • 要因の一つに、脳の加齢性変化がある。
  • うつ病では、自殺リスクはない。
  • 配偶者や近親者の死が、うつ病の要因となることがある。
  • アルコール依存症は、うつ病を合併することはない。
  • 精神症状が定型的でなく、訴えは多彩かつ曖昧であることがある。

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題ではうつについて問われています。高齢者の「うつ」は顕在化しにくい社会問題です。しかし、中高年男性の自殺者数が多いことなどから加齢に伴いうつや自殺のリスクが高まることは明らかです。認知症など高齢期の代表的な精神疾患だけでなく、ライフステージにおけるメンタルヘルスの課題も押さえておくと対策しやすいです。

選択肢1. 要因の一つに、脳の加齢性変化がある。

正しい

加齢に伴い人間の脳には変化が起こります。

選択肢2. うつ病では、自殺リスクはない。

誤り

うつ病では自殺のリスクは高くなります。

選択肢3. 配偶者や近親者の死が、うつ病の要因となることがある。

正しい

ペックの提唱した老年期の発達課題には①引退の危機、②身体的健康の危機、③死の危機という3つの危機があります。配偶者や近親者の死によって自身の健康や死の不安を感じたり、死別という喪失体験がこれらの危機を具体的に感じさせます。この危機を乗り越えていくことが老年期の発達課題とも言えますがこれらがあたえる心理的影響は少なくはありません。配偶者や近親者の死をきっかけにうつ病を発症することは少なくありません。

選択肢4. アルコール依存症は、うつ病を合併することはない。

誤り

アルコール依存症とうつ病の相関は非常に高いことが分かっています。アルコール依存症患者のうつ病合併は少なくありません。

選択肢5. 精神症状が定型的でなく、訴えは多彩かつ曖昧であることがある。

正しい

認知症だけでなく、高齢者の呈する精神症状は非定型で多彩なことが多いです。いわゆる「不定愁訴」の多さから専門医への受診や治療がおくれがちになることもしばしばあります。

まとめ

代表的な疾患は認知症です。アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、脳血管性認知症など患者数の多い疾患については原因や症状など基本的なことを押さえておきましょう。

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