ケアマネジャー(介護支援専門員) 過去問
令和6年度(第27回)
問37 (保健医療サービスの知識等 問12)

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問題

ケアマネジャー(介護支援専門員)試験 令和6年度(第27回) 問37(保健医療サービスの知識等 問12) (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。
  • 後期高齢者に対する健康診査では、フレイル状態のチェックも重要である。
  • 握力の低下は、サルコペニア(筋肉減弱症)の目安となる。
  • 慢性閉塞性肺疾患(COPD)を有する高齢者では、禁煙が重要である。
  • 喫煙は、心筋梗塞の危険因子ではない。
  • 多量の飲酒習慣は、脳卒中のリスクとは無関係である。

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この過去問の解説 (2件)

01

高齢者によくみられる機能低下の原因や症状、高齢者に多い疾患について正誤を問う問題です。

選択肢1. 後期高齢者に対する健康診査では、フレイル状態のチェックも重要である。

正しい

フレイルとは加齢とともに運動機能や認知機能が低下し、慢性疾患の影響なども併せて生活機能低下、心身の脆弱性が出現した状態のことです。

高齢期の健康管理、介護予防のために欠かせないアセスメント項目です。

選択肢2. 握力の低下は、サルコペニア(筋肉減弱症)の目安となる。

正しい

サルコペニア(筋肉減弱性)とは加齢に伴う筋肉量の減少と筋力もしくは身体機能低下のことをいいます。

 

【サルコペニア診断基準】

①5回椅子立ち上がりテストが12秒以上

②握力が男性28㎏未満、女性18㎏未満

①、もしくは②のいづれかなので

選択肢2の通りです。

選択肢3. 慢性閉塞性肺疾患(COPD)を有する高齢者では、禁煙が重要である。

正しい

慢性閉塞性肺疾患(COPD)には肺気腫と慢性気管支炎が含まれます。

高齢者に多い疾患でたばこ煙などの有害物質を長期にわたって吸入暴露することで発症する

肺の炎症性の疾患です。

よって、禁煙が重要です。

選択肢4. 喫煙は、心筋梗塞の危険因子ではない。

誤り

心筋梗塞は肥満や高血圧、糖尿病などの慢性疾患、喫煙、大量飲酒習慣、ストレスの多い生活などが

発症の危険因子として挙げられます。

 

選択肢5. 多量の飲酒習慣は、脳卒中のリスクとは無関係である。

誤り

選択肢4と同様のものが脳卒中の危険因子になります。

高血圧、糖尿病、脂質異常症などの慢性疾患、かたよっ た食事、運動不足、喫煙、多量の飲酒といった

生活習慣、ストレスの多い生活などが危険因子となります。

まとめ

高齢者に多い疾患については疾患の特徴だけでなく、危険因子や予防法についてもおさえておくとよいでしょう。

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02

国民の健康づくりへの取り組みである、

健康日本21は2024(令和6)年より

第3次の目標を掲げ、

健康寿命の延伸・健康格差の縮小、

個人の行動や健康状態の改善などを

目指しています。

選択肢1. 後期高齢者に対する健康診査では、フレイル状態のチェックも重要である。

後期高齢者に対する健康診査は、

高齢者の医療の確保に関する法律第125条に

基づいて実施されます。

 

「高齢者の特性を踏まえた

保健事業ガイドライン」によると、

前期高齢者と比べると、

後期高齢者は加齢に伴い

フレイルが著しく進行する特性があり、

健康診査の質問紙は、

このこともふまえて

作成されています。

 

フレイル状態のチェックは重要であると

いえますので、

これは適切であると考えらえます。

選択肢2. 握力の低下は、サルコペニア(筋肉減弱症)の目安となる。

サルコペニア(筋肉減弱症)は、

筋肉量の低下や歩行速度の低下のほか、

握力の低下がその診断基準となります。

 

握力の低下は、

サルコペニアの目安となるといえますので、

これは適切であると考えられます。

選択肢3. 慢性閉塞性肺疾患(COPD)を有する高齢者では、禁煙が重要である。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、

有害物質を長期に吸い込んで炎症を起こし、

気道が閉塞するため、

呼吸に支障をきたす疾患です。

 

タバコの煙は有害物質のひとつであり、

呼吸機能の悪化を促進することから、

禁煙が重要であるといえますので、

これは適切であると考えられます。

選択肢4. 喫煙は、心筋梗塞の危険因子ではない。

喫煙は、

血管収縮、血圧上昇などの原因となるほか、

コレステロール値の上昇や

動脈硬化も促進するため、

心筋梗塞の危険因子であると

考えられています。

選択肢5. 多量の飲酒習慣は、脳卒中のリスクとは無関係である。

多量の飲酒習慣のある者は、

適量飲酒するものと比べ、

脳梗塞の発症率が上昇するといわれています。

 

多量の飲酒習慣は、

脳卒中のリスクと関係があると考えられます。

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