ケアマネジャー(介護支援専門員) 過去問
令和6年度(第27回)
問48 (福祉サービスの知識等 問3)
問題文
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問題
ケアマネジャー(介護支援専門員)試験 令和6年度(第27回) 問48(福祉サービスの知識等 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
- 高齢者の家族が支援内容に対して何度も不満を訴えたため、担当の介護支援専門員が地域包括支援センターへ相談する。
- 独居のクライエントが屋外までごみがあふれている家屋に住んでいるので、直ちに警察へ介入を依頼する。
- 認知症のために判断能力が著しく低下したクライエントに対して、成年後見制度の利用を検討する。
- セルフ・ネグレクトには、配偶者からの身体的虐待が含まれる。
- 関係する専門職、関係機関、地域住民などがチームを組んでアプローチすることが望ましい。
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この過去問の解説 (2件)
01
支援困難事例の定義は一様ではありませんが、介護支援専門員をはじめ家族やサービス提供事業者などクライエントにかかわる人が「困難さ」を感じていること、その「困難」が容易に解決できそうにないと認識していることで困難事例とみなすことが出来ます。
正しい
家族への支援も介護支援専門員の重要な役割となります。クライエントのニーズにだけ傾聴するのではなく、クライエントと家族との関係調整も必要です。介護支援専門員一人で対応することが困難であったり、負担感が大きい場合は地域包括支援センターに相談し、主任介護支援専門員からのスーパービジョンを受けることも支援に有効です。
誤り
「直ちに」警察に通報すべき案件かどうか、アセスメントがまずは必要です。必要があれば地域包括支援センターや行政の介護保険担当課やごみ処理担当の環境課などと支援会議を開催し、解決方法を検討することが必要です。
正しい
判断能力が「著しく」低下したことがポイントです。
誤り
セルフネグレクトとは自分自身へのケアの放棄であり、他者からの身体的虐待はセルフネグレクトとは区別しています。
正しい
選択肢1で地域包括支援センターへの相談をすること、選択肢2で関係者とのケア会議を開催することを説明しました。
選択肢2の事案は選択肢5のような対応が必要となる事案です。
困難事例への対応は実務についてから生きてくる知識です。試験勉強をするなかで解決や相談、連携のプロセスをイメージしておくとよいでしょう。
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02
ソーシャルワークは、
生活の課題に取り組み、
ウェルビーイングを高めていけるよう
人々などに働きかけるものです。
高齢者の家族が、支援内容に対して
何度も不満を訴えていることから、
高齢者自身を取り巻く環境の一部である
家族への支援も必要な状況がうかがえます。
地域包括支援センターは、
介護保険法第115条の46に基づいた施設で、
保健医療の向上と福祉の増進を包括的に
支援することを目的としています。
地域包括支援センターは、
介護支援専門員の相談を担っており、
スーパーバイザーとしての機能を
有しているといえますので、
これは適切であると考えられます。
屋外までごみがあふれている家屋に
住んでいる独居のクライエントについては、
何らかの困りごとを抱えている可能性があり、
アウトリーチによる支援を想定できます。
警察法に基づいて個人の生命や身体、
財産の保護などを行う警察へ
直ちに介入を依頼することは
適切ではないと考えられます。
成年後見制度は、
認知症などにより判断能力が不十分な人を
不利益な契約などから保護し
支援する制度です。
判断能力が著しく低下した
認知症のクライエントは、
社会生活上困難な場面に
遭遇する場面も想定されますので、
成年後見制度の利用を検討することは
適切であると考えられます。
セルフ・ネグレクトとは、
健康や生命、社会生活の維持に必要である
個人衛生等の維持整備といった
自分自身の世話を放棄・放任していることを
いいます。
身体的虐待は、他者から受けるものであり、
セルフネグレクトには含まれないものと
考えられます。
困難事例では、
複数の課題を有していることも多く、
利用者の課題解決にあたり
関係する専門職、関係機関、地域住民などが
チームを組んでアプローチし、
地域福祉活動を機能させることが
望ましいといえますので、
これは適切であると考えられます。
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