2級建築施工管理技士の過去問
平成30年(2018年)後期
1 問6

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問題

2級 建築施工管理技術検定試験 平成30年(2018年)後期 1 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

鉄骨構造の接合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 高力ボルト摩擦接合は、高力ボルトで継手部材を締め付け、部材間に生じる摩擦力によって応力を伝達する接合法である。
  • 普通ボルトを接合に用いる建築物は、延べ面積、軒の高さ、張り間について、規模の制限がある。
  • 溶接と高力ボルトを併用する継手で、高力ボルトを先に締め付ける場合は両方の許容耐力を加算してよい。
  • 隅肉溶接は、母材の端部を切り欠いて開先をとり、そこに溶着金属を盛り込んで溶接継目を形づくるものである。

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この過去問の解説 (2件)

01

1.〇 設問の通りです。
2.〇 建築基準法施行令67条「延べ面積が3,000㎡を超える建築物又は軒の高さが9mを超え、若しくは張り間が13mを超える建築物」は普通ボルト接合を用いることができません。

3.〇 溶接と高力ボルトを併用する場合には高力ボルトを先に締め付ければ、高力ボルトと溶接の許容耐力を加算できます。
高力ボルトを先に締め付けることで接合部を密着させてから溶接し、より強度を上げるのです。
先に溶接した場合、板が冷める段階で反ってしまい、締め付けがうまくいかないので加算できません。

4.✕ 設問は突き合わせ溶接(完全溶け込み溶接)の説明です。
突き合わせ溶接は、母材の断面同士を突き合わせ、同一方向にそのまま延長するイメージで行います。
隅肉溶接は、垂直方向に溶接したい時や一定の重ね部分を設けて同一方向に延長したい時に用いられます。
従って、垂直方向に溶接する場合は入り隅部に溶着金属を盛り込み、重ね部分を設ける場合は片方の母材端部ともう一方の母材の間に溶着金属を盛り込みます。

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02

正解は4です。
「隅肉溶接」とは、母材の端面と表面の「入りすみ」と呼ばれる隅部分を溶接する方法で、主にせん断力を負担させる時に用います。
問題文章中の説明は「完全溶込溶接」のことです。

1.高力ボルト摩擦接合は、高強度の鋼でできており、高力ボルトで継手部材を強い力で締め付け、部材間に生じる摩擦力によって応力を伝達する接合法です。
また、剛性が大きく、信頼性も高い接合法となっています。

2. 普通ボルトは、接合部の剛性が小さく、延べ面積が3000m²を超える建築物又は軒の高さが9mを超え、若しくは張り間が13mを超える建築物の構造耐力上主要な部分には、使用できません。

3.溶接と高力ボルトを併用する継手において、高力ボルトを先に締め付ける場合は両方の許容耐力を加算することができます。

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