2級建築施工管理技士の過去問
令和2年(2020年)後期
3 問22

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問題

2級 建築施工管理技術検定試験 令和2年(2020年)後期 3 問22 (訂正依頼・報告はこちら)

コンクリートの調合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 耐久性を確保するためには、水セメント比は小さいほうがよい。
  • スランプの大きいコンクリートでは、細骨材率が小さすぎると分離しやすくなる。
  • スランプは、工場出荷時における値を指定する。
  • AE減水剤を用いると、所定のスランプを得るのに必要な単位水量を減らすことができる。

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この過去問の解説 (3件)

01

以下、選択肢ごとに解説します。

選択肢1. 耐久性を確保するためには、水セメント比は小さいほうがよい。

〇 水セメント比は、コンクリート中のセメントに対する水の割合を言います。水分が多ければ(水セメント比が高ければ)、水っぽいコンクリートになり、作業する上で、扱いやすくなりますが、コンクリートの強度は低下してしまいます。

選択肢2. スランプの大きいコンクリートでは、細骨材率が小さすぎると分離しやすくなる。

〇 細骨材率とは、骨材(砂と砂利)の中に含まれる細骨材(砂)の割合を言います。砂の量が十分あると、トロトロとした流動性のあるコンクリートになります。逆に少な過ぎると材料が分離し、ガサガサとしたコンクリートになります。

選択肢3. スランプは、工場出荷時における値を指定する。

✕ スランプとはコンクリートの流動性(やわらかさ)の程度を言います。現場到着時に検査をし、その値を計測するので、工場ではなく、現場到着時での値を指定します。

選択肢4. AE減水剤を用いると、所定のスランプを得るのに必要な単位水量を減らすことができる。

〇 水を多く入れれば、流動性(スランプ)が高く(大きく)なりますが、強度が低下してしまいます。そういった場合に、AE減水材をコンクリートに投入する事で、水分量を極端に多くしなくても高い流動性を確保する事が出来ます。

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02

正解は3です。

1.水セメント比は、セメントに対する水の質量の比を表します。水セメント比が小さいほど、乾燥収縮も小さくなり、耐久性が高く強度が大きいコンクリートになります。

2.細骨材率は、骨材中(砂と砂利)に含まれる細骨材(砂)の割合を表します。粗骨材率が小さくなるとガサガサしたコンクリートになり、細骨材と粗骨材が分離しやすくなります。粗骨材率が大きくなると必要になる単位水量も多くなってしまい、流動性の悪いコンクリートになります。

3.スランプとはコンクリート施工時の軟らかさを示します。値が大きいほど軟らかいコンクリートであることが分かります。工場出荷時ではなく、現場にコンクリートが運搬されてから検査を行うので、現場到着時での値を指定します

4.流動性が良いコンクリートは、水分が多くブリーディング(骨材が沈降して沈む)が発生しやすくなります。そこでAE減水材を使用することで、水分量が少なくてもコンクリートに十分な流動性を得る事ができます。


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03

コンクリートは建物を建てる際に必ず使用する建材のひとつです。しっかり暗記しましょう。

選択肢1. 耐久性を確保するためには、水セメント比は小さいほうがよい。

水セメント比とはコンクリート中のセメントにたいする水の重量比をさします。

水セメント比が小さいほどコンクリートの強度は大きくなります。

選択肢2. スランプの大きいコンクリートでは、細骨材率が小さすぎると分離しやすくなる。

スランプとは生コンクリートの柔らかさを示します。

設問の通り、スランプの大きいコンクリートでは、細骨材率が小さすぎると分離しやすくなります。

選択肢3. スランプは、工場出荷時における値を指定する。

スランプは工場出荷時の数値ではなく、現場到着時の値とします。

選択肢4. AE減水剤を用いると、所定のスランプを得るのに必要な単位水量を減らすことができる。

AE減水剤とは空気泡の連行、セメントの水和効率増大の効果があります。

設問の通り、所定のスランプを得るのに必要な単位水量を減らすことができるものです。

まとめ

コンクリートの問題はセメントの種類なども出題されるためしっかり復習しましょう。

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