2級建築施工管理技士の過去問
令和3年(2021年)後期
1 問4

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問題

2級 建築施工管理技術検定試験 令和3年(2021年)後期 1 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

鉄筋コンクリート造の構造形式に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。
  • シェル構造は、薄く湾曲した版を用いた構造で、大きな空間をつくることができる。
  • 壁式鉄筋コンクリート構造は、室内に梁形や柱形が突き出ないため、室内空間を有効に利用できる。
  • フラットスラブ構造は、鉄筋コンクリートの腰壁が梁を兼ねる構造で、室内空間を有効に利用できる。
  • ラーメン構造は、柱と梁の接合部を剛接合とした骨組で、自由度の高い空間をつくることができる。

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この過去問の解説 (2件)

01

鉄筋コンクリート造の構造形式には身近にあるラーメン構造や壁式構造、特殊なシェル構造などがあります。

選択肢1. シェル構造は、薄く湾曲した版を用いた構造で、大きな空間をつくることができる。

シェル構造は、薄く湾曲した版を用いた構造で、大きな空間をつくることができるので、正しい記述です。シェル構造の建物の例として、オーストラリア(シドニー)のオペラハウスが有名です。

選択肢2. 壁式鉄筋コンクリート構造は、室内に梁形や柱形が突き出ないため、室内空間を有効に利用できる。

壁式鉄筋コンクリート構造は、室内に梁形や柱形が突き出ず、室内空間を有効に利用できるので、正しい記述です。

欠点としては耐力壁を必要とするので「柱梁を残し、壁を壊してリフォームをする」ようなことができません。

選択肢3. フラットスラブ構造は、鉄筋コンクリートの腰壁が梁を兼ねる構造で、室内空間を有効に利用できる。

フラットスラブ構造は、床下の梁を無くし、フラットな形状のスラブにする鉄筋コンクリート造の一種なので、間違った記述です。

床を支える梁が無い分、スラブを柱で支えるので、柱の頭部には補強としてキャピタルが設けられます。

選択肢4. ラーメン構造は、柱と梁の接合部を剛接合とした骨組で、自由度の高い空間をつくることができる。

ラーメン構造は、柱と梁の接合部を剛接合とした骨組で、自由度の高い空間をつくることができるので、正しい記述です。

室内に柱型や梁型が張り出してしまい、意匠的に目立ってしまいますが、その分耐力壁を必要としないので空間作りしやすい構造です。

まとめ

鉄筋コンクリート造に限らず、自由度の高い空間を作る為にさまざまな構造形式が存在します。

壁や梁を無くす代わりに耐力を保持する構造体はどの部分なのか考えたり、材料の特徴を踏まえて考えてみたりすることで、理解を深めてみるのもいいかもしれません。

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02

設問は、鉄筋コンクリート造の構造形式についての特徴について問われています。

選択肢1. シェル構造は、薄く湾曲した版を用いた構造で、大きな空間をつくることができる。

設問の通りです。

選択肢2. 壁式鉄筋コンクリート構造は、室内に梁形や柱形が突き出ないため、室内空間を有効に利用できる。

設問の通りです。

壁式鉄筋コンクリート造は壁とスラブのみでつくられる為、室内に梁型や柱型は突き出ません。

選択肢3. フラットスラブ構造は、鉄筋コンクリートの腰壁が梁を兼ねる構造で、室内空間を有効に利用できる。

設問は誤りです。フラットスラブ構造は、柱とスラブを直結させて梁をなくした構造です。

選択肢4. ラーメン構造は、柱と梁の接合部を剛接合とした骨組で、自由度の高い空間をつくることができる。

設問の通りです。

まとめ

特徴的な構造形式については、実在する建造物を列挙してみると、覚えやすいと思います。

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