2級建築施工管理技士の過去問
令和3年(2021年)後期
1 問5

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問題

2級 建築施工管理技術検定試験 令和3年(2021年)後期 1 問5 (訂正依頼・報告はこちら)

鉄骨構造の一般的な特徴に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • トラス構造は、比較的細い部材による三角形を組み合わせて構成し、大きな空間をつくることができる。
  • H形鋼の大梁に架けられる小梁には、大梁の横座屈を拘束する働きがある。
  • 柱脚の形式には、露出形式、根巻き形式、埋込み形式がある。
  • 鋼材は不燃材料であるため、骨組は十分な耐火性能を有する。

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この過去問の解説 (2件)

01

鉄骨構造には軽量鉄骨、重量鉄骨を用いた構造がそれぞれあり、大きい空間を作れる為、オフィスビルや工場などによく採用されています。

材料・構造的な利点欠点を覚えましょう。

選択肢1. トラス構造は、比較的細い部材による三角形を組み合わせて構成し、大きな空間をつくることができる。

トラス構造は、比較的細い部材による三角形を組み合わせて構成し、大きな空間をつくることができるので、正しい記述です。

三角の上部頂点にかかった荷重が他頂点に分散され、安定して支えることができます。

選択肢2. H形鋼の大梁に架けられる小梁には、大梁の横座屈を拘束する働きがある。

H形鋼の大梁に架けられる小梁には、大梁の横座屈を拘束する働きがあるので、正しい記述です。

H型鋼は文字の通り、断面がHになっていて、上フランジ、下フランジの中間にウェブが入った形状です。

H型鋼の小梁は、大梁と大梁の間を橋渡しするように架けられます。

大梁に荷重がかかると大梁のウェブが座屈するので、小梁はその座屈を拘束し、耐力を向上させます。

選択肢3. 柱脚の形式には、露出形式、根巻き形式、埋込み形式がある。

鉄骨構造の柱脚の形式には、露出形式、根巻き形式、埋込み形式があるので、正しい記述です。

柱の根元やベースプレート部分を露出するもの、

小さな柱を立ち上げて配筋し、柱の根元やベースプレートを固めるだけの基礎を作る(根巻きする)もの、

柱の根元やベースプレート部分全てを基礎コンクリートで固めて埋め込むものの3種類です。

それぞれ構造計算の方法が変わります。

選択肢4. 鋼材は不燃材料であるため、骨組は十分な耐火性能を有する。

間違った記述です。

国土交通省が認定している不燃材料の中に鉄鋼が含まれていますが、骨組だけでは十分な耐火性能を有しません。

耐火性能とは、建物火災時に建物の倒壊・延焼を防ぐ為に、壁や柱、床などに求める耐火の性能のことです。

鋼材でも長時間高温にさらしていると、溶けて歪んでしまいます。

鉄骨構造は外壁や天井材に耐火性能の高い材料を使うことで、耐火性能が向上します。

まとめ

鉄骨構造は鉄筋コンクリート造に比べて聞き慣れない用語が多かったり、身近に少ない建築物だったりと、脳内でイメージしにくい人もいるかもしれません。

写真や映像を見たり、スケッチを描いてみたりすることで、鉄骨構造のイメージを掴んでみましょう。

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02

この設問は、鉄骨構造の一般的な特徴について問われています。

選択肢1. トラス構造は、比較的細い部材による三角形を組み合わせて構成し、大きな空間をつくることができる。

設問の通りです。

選択肢2. H形鋼の大梁に架けられる小梁には、大梁の横座屈を拘束する働きがある。

設問の通りです。小梁の働きとして、大梁の座屈を防止させるとともに、スラブが受ける荷重を分散して受けます。

選択肢3. 柱脚の形式には、露出形式、根巻き形式、埋込み形式がある。

設問の通りです。

選択肢4. 鋼材は不燃材料であるため、骨組は十分な耐火性能を有する。

設問は誤りです。鋼材は、不燃材料ですが高温になると強度が低下して、骨組みは十分な耐火性能を有していません。

まとめ

この設問は、鉄骨構造の一般的な特徴について問われており、鋼材の基本的な特徴や構造的特徴など幅広く問われます。鉄骨構造は、毎年複数問出題されるので、確実に理解を深めましょう。

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