2級建築施工管理技士の過去問
令和3年(2021年)後期
3 問19

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問題

2級 建築施工管理技術検定試験 令和3年(2021年)後期 3 問19 (訂正依頼・報告はこちら)

地業工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 土間コンクリートに設ける防湿層のポリエチレンフィルムは、砂利地業の直下に敷き込んだ。
  • 砂利地業の締固めによるくぼみが生じた場合は、砂利を補充して表面を平らにした。
  • 砂利地業に、砕砂と砕石の混合した切込砕石を使用した。
  • 捨てコンクリート地業は、基礎スラブ及び基礎梁のセメントペーストの流出等を防ぐために行った。

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この過去問の解説 (2件)

01

地業とは、建物荷重を地盤に伝達する部分で、基礎スラブ下部の砂利、割栗、杭等をいいます。

選択肢1. 土間コンクリートに設ける防湿層のポリエチレンフィルムは、砂利地業の直下に敷き込んだ。

防湿層のポリエチレンフィルムは、土間コンクリートの真下、または

断熱材がある場合は断熱材の真下に敷き込みます

選択肢2. 砂利地業の締固めによるくぼみが生じた場合は、砂利を補充して表面を平らにした。

設問の通りです。

砂または砂利を補充して再度締め固めます。

選択肢3. 砂利地業に、砕砂と砕石の混合した切込砕石を使用した。

設問の通りです。

選択肢4. 捨てコンクリート地業は、基礎スラブ及び基礎梁のセメントペーストの流出等を防ぐために行った。

設問の通りです。

捨てコンクリート地業は、底面の安定化、基礎スラブや基礎梁の

コンクリートの流失を防ぐ効果があります。

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02

地業工事は、その名の通り建物や道路のベース(地盤)となる部分です。

建物や道路が沈下しないように、いくつかの層で形成されています。

絵に描いてみて、路盤をイメージしてみましょう。

選択肢1. 土間コンクリートに設ける防湿層のポリエチレンフィルムは、砂利地業の直下に敷き込んだ。

間違った記述です。

土間コンクリートに設ける防湿層のポリエチレンフィルムは、土間コンクリートの真下に敷き込みます。

一般的な施工順の場合、

①基礎コンクリート打設

②土間部分埋戻し

③土転圧・砕石敷き・砕石転圧

④防湿シート敷き(防湿層)

⑤押えコンクリート打設 になります。

木造建築の一般住宅で基礎下に防湿層を設ける場合は、

①土転圧・砕石敷き・砕石転圧

②防湿シート敷き(防湿層)

③捨てコンクリート打設(押えコンクリートを兼ねている) という順番になります。

選択肢2. 砂利地業の締固めによるくぼみが生じた場合は、砂利を補充して表面を平らにした。

正しい記述です。

砕石は20~30mm程度の石で、土の上にコンクリートを打設するに当たり、地盤を強固にする為に敷き固めます。

ランマーなどの転圧用の機械で砕石を叩いて、砕石同士の隙間を無くすように締固めますが、その際、隙間が無くなった分、くぼみが生じてしまうことがあります。

砕石の厚みは特記仕様書・標準仕様書などで決められているので、厚みが無くなってしまった場合、砕石を補充して、再度転圧し、厚みを確保しましょう。

選択肢3. 砂利地業に、砕砂と砕石の混合した切込砕石を使用した。

正しい記述です。

切込砕石はクラッシャーランとも呼ばれ、岩石や玉石を破砕機で砕いただけの、大きさがばらばらな石です。

砕石地業に用いられる砕石にはさまざまな種類があり、大きさを一定に揃えてある砕石や、建設廃材のレンガやコンクリート類をリサイクルした再生砕石などがあります。

道路工事などで細かく砕石を指定される場合もありますが、通常の砂利地業では切込砕石を用いても問題ありません。

選択肢4. 捨てコンクリート地業は、基礎スラブ及び基礎梁のセメントペーストの流出等を防ぐために行った。

正しい記述です。

捨てコンクリート地業は、建物の基礎を作る前に行う工事です。

基礎スラブ・基礎梁を成形する為に鉄筋・型枠を建て込んでいきますが、土の上に型枠を建てて直接コンクリートを流し込むと、型枠と土の間が密着していないのでコンクリートが土へ流出してしまいます。

基礎スラブ・基礎梁を成形する場所に捨てコンクリートを打設することで、捨てコンクリート上に型枠を建てることができます。

隙間なく型枠を建てれるので、コンクリートを流し込んでも綺麗に成形できます。

また、捨てコンクリートは墨出しをするのにも役立っており、平らな捨てコンクリート上に通り芯、基礎梁やフーチング基礎の位置を出すことで、正確な位置に基礎を作ることができます。

まとめ

地業工事は建物だけでなく、道路や外構周りでも行われる工事で、モノづくりの基本とも言えます。

強固な地盤を形成し、設計図で決められた位置に基礎を作ることができるようにしっかり覚えましょう。

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