2級建築施工管理技士の過去問
令和3年(2021年)後期
4 問33

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問題

2級 建築施工管理技術検定試験 令和3年(2021年)後期 4 問33 (訂正依頼・報告はこちら)

バーチャート工程表に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 縦軸に工事項目を、横軸に月日を示し、各作業の開始から終了までを横線で表したものである。
  • 主要な工事の節目をマイルストーンとして工程表に付加すると、工程の進捗状況が把握しやすくなる。
  • 各作業の相互関係が表されていないため、工期に影響する作業がどれであるか掴みにくい。
  • 工程表に示す作業を増やしたり、作業を細分化すると、工程の内容が把握しやすくなる。

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この過去問の解説 (2件)

01

バーチャート工程表横線式工程表とも呼ばれ、縦軸に作業名、

横軸に工期を入れて棒グラフで表示したものです。

選択肢1. 縦軸に工事項目を、横軸に月日を示し、各作業の開始から終了までを横線で表したものである。

設問の通りです。

選択肢2. 主要な工事の節目をマイルストーンとして工程表に付加すると、工程の進捗状況が把握しやすくなる。

設問の通りです。

主要な工事の節目をマイルストーンとして付加すると、

工程の進捗状況が把握しやすくなります。

選択肢3. 各作業の相互関係が表されていないため、工期に影響する作業がどれであるか掴みにくい。

設問の通りです。

各作業の全体工期への影響度が把握しにくくなります。

選択肢4. 工程表に示す作業を増やしたり、作業を細分化すると、工程の内容が把握しやすくなる。

誤りです。

バーチャート工程表に、作業を細分化して表に示す作業を増やしたりすると、

工程の内容が把握しにくくなります

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02

バーチャート工程表とは、縦軸に工事項目、横軸に月日で表した横線のグラフです。

他の工程表に比べてとてもシンプルで、大まかな工事の流れを把握できます。

選択肢1. 縦軸に工事項目を、横軸に月日を示し、各作業の開始から終了までを横線で表したものである。

正しい記述です。

縦軸に工事項目、横軸に月日が書かれ、各作業の開始から終了までを横線で表しています。

工事項目は大まか~中項目程度で、細かい項目は記載しません。

選択肢2. 主要な工事の節目をマイルストーンとして工程表に付加すると、工程の進捗状況が把握しやすくなる。

正しい記述です。

マイルストーンとは、工事における重要なイベントなどを指し、一般的には材料・製品の注文時期や図面の承認日、検査日などがあります。

金属製建具を例に挙げますと、まず業者の決定・契約があり、次に業者に施工図(サッシ図)を作成してもらいます。

元請の施工会社はその施工図をチェックし、問題なければ発注者に提出し、承認を得てから建具の製作に入ります。

その建具が完成し、現場に搬入・業者が現場で施工する予定日から逆算し、マイルストーンで「X日までにサッシ図提出・サッシ図が承認されなければならない」と工程表に期日を載せるイメージです。

選択肢3. 各作業の相互関係が表されていないため、工期に影響する作業がどれであるか掴みにくい。

正しい記述です。

バーチャート工程表は各作業ごとに何日かかるかを表記していて、作業相互の関係は載せていません。

例えば、1週間後に引っ越しするバーチャート工程表を書くとします。

玄関の片付け・梱包   1日、玄関の清掃   1日

リビングの片付け・梱包 3日、リビングの清掃 1日

キッチンの片付け・梱包 2日、キッチンの清掃 1日

とそれぞれ日数分の横線を書いたらバーチャート工程表の完成です。

一見、問題なさそうな工程表ですが、各部屋の作業の相互関係を踏まえるとどうでしょうか。

玄関の清掃は、リビング・キッチンの作業が全て完了してからの方が二度手間にならなくていいですよね。

キッチンが狭いのでリビングにキッチン用品を広げて作業したいから、リビングの作業を後回しにしたいかもしれません。

バーチャート工程表は大まかな作業と日数しか表現できないので、作業の相互関係や細かい作業内容を載せられず、工期に影響の出る作業を明確に表すことができません。

選択肢4. 工程表に示す作業を増やしたり、作業を細分化すると、工程の内容が把握しやすくなる。

間違った記述です。

バーチャート工程表は工種・大まかな工事毎にかかる月日を表記するもので、工事の細かい作業を表記すると、シンプルで簡潔な利点が活かせません。

一般的に、工事着工前の近隣説明会などの工程表で見かけます。

説明会の際、近隣住民の方に細かい工程を説明するより、基礎工事 X日、躯体工事 Y日と、大きな工事の項目で説明した方が伝わりやすいからだと思います。

まとめ

工程表はさまざまな種類があり、それぞれマイルストーンやクリティカルパスなど、用語も色々あります。

今回の解説で色んな例を挙げたように、自分で覚えやすいような、簡単な工程表を作ってみてもいいかもしれません。

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