2級建築施工管理技士の過去問
令和5年(2023年)前期
1 問4

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問題

2級 建築施工管理技術検定試験 令和5年(2023年)前期 1 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

木造在来軸組工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • 階数が2以上の建築物における隅柱又はこれに準ずる柱は、原則として、通し柱とする。
  • 圧縮力を負担する木材の筋かいは、厚さ1.5cm以上で幅9cm以上とする。
  • 3階建ての建築物における1階の構造耐力上主要な部分である柱の断面は、原則として、小径13.5cm以上とする。
  • 壁を設け又は筋かいを入れた構造耐力上必要な軸組の長さは、各階の床面積が同じ場合、1階のほうが2階より大きな値となる。

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この過去問の解説 (2件)

01

木造住宅は在来工法とも呼ばれ、現在の日本において最も多く採用されている工法です。

また2×4(ツーバイフォー)工法もよく聞く工法ですが、こちらは北米がルーツです。

選択肢1. 階数が2以上の建築物における隅柱又はこれに準ずる柱は、原則として、通し柱とする。

問題文のとおりです。

通し柱は建物が正(長)方形の場合は四隅に、形状が複雑になればその分本数が増えます。

選択肢2. 圧縮力を負担する木材の筋かいは、厚さ1.5cm以上で幅9cm以上とする。

筋交いは、木造軸組にかかる地震力や風圧などに対し、水平の抵抗力を持たせるものです。

①引張力を負担する筋かいは、1.5cm × 9cm 以上の木材か、径9mm 以上の鉄筋

②圧縮力を負担する筋かいは3cm × 9cm 以上の木材としなければなりません。

選択肢3. 3階建ての建築物における1階の構造耐力上主要な部分である柱の断面は、原則として、小径13.5cm以上とする。

問題文のとおりです。

選択肢4. 壁を設け又は筋かいを入れた構造耐力上必要な軸組の長さは、各階の床面積が同じ場合、1階のほうが2階より大きな値となる。

問題文のとおりです。

水平力の作用が働くのは、一般的に1階の方が大きいため軸組の長さは1階の方が大きい値となります。

まとめ

住宅の工法(構法)については、過去問でも頻繁に問われます。

木造軸組工法は木材等を「点」結んでいくように家の骨組みをつくる、一方2×4工法は「面」を立ち上げて作り上げる、といったイメージをつかんでおくとよいでしょう。

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02

木造の在来軸組工法は設問の部材の名称や最低基準の数字を覚える必要があります。

選択肢1. 階数が2以上の建築物における隅柱又はこれに準ずる柱は、原則として、通し柱とする。

通し柱とは1階から2階まで1本で通っている柱を指します。隅柱とは出隅や入隅など角になっている部分を指します。墨柱は構造上でも強度が求める部材のため通し柱の必要があります。

選択肢2. 圧縮力を負担する木材の筋かいは、厚さ1.5cm以上で幅9cm以上とする。

筋交いとは柱間に入れる部材で、水平荷重に耐える役割をします。筋交いには引張筋交いと圧縮筋交いがあります。それぞれ最低寸法は引張が厚み1.5㎝×幅9㎝で圧縮が厚み3㎝×幅9㎝のものを使用します。

選択肢3. 3階建ての建築物における1階の構造耐力上主要な部分である柱の断面は、原則として、小径13.5cm以上とする。

3階建ての構造耐力上主要な柱や梁は小径13.5㎝の材を使用します。尺貫法で表すと4寸5分の材料を使用することになります。

選択肢4. 壁を設け又は筋かいを入れた構造耐力上必要な軸組の長さは、各階の床面積が同じ場合、1階のほうが2階より大きな値となる。

筋交いを入れた軸組の長さとは耐力壁のことを指します。1階と2階の床面積が同じ場合、水平力がかかるのは2階の荷重があるため1階のほうがかかることになります。そのため筋交いを入れた軸組の長さは1階のほうが長くなります。

まとめ

木造在来軸組工法は用語と寸法の暗記が必要です。問題文を理解し、考えることで解ける問題もあるためよく問題文を読みましょう。

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