2級建築施工管理技士 過去問
令和6年(2024年)後期
問39 (ユニットF 問2)

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問題

2級建築施工管理技士試験 令和6年(2024年)後期 問39(ユニットF 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

高力ボルト摩擦接合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • ボルトの締付けは、ボルト群ごとに継手の周辺部より中央に向かう順序で行った。
  • ナットとボルトが共回りを生じたため、新しいボルトセットに取り替えた。
  • フィラープレートの材質は、母材の材質に係わらず、400N/mm2級鋼材とした。
  • 摩擦面の錆の発生状態は、鋼材の表面が一様に赤く見える程度とした。
  • ナット側の座金は、座金の内側面取り部がナットに接する側に取り付けた。

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この過去問の解説 (2件)

01

高力ボルト摩擦接合に関する問題です!

選択肢1. ボルトの締付けは、ボルト群ごとに継手の周辺部より中央に向かう順序で行った。

誤った記述です。

 

キーワード: 締付け順序、中心から外周

説明:
高力ボルト摩擦接合では、まず継手中央付近のボルトから締め始め、外側に向かって均等に締付けていくことで、板材とボルト座面の圧着力が均一に得られます。
一方、周辺部から中央に向かう順序で締めると、接合面の圧着力にムラが生じ、所定の摩擦力が確保しづらくなります。

選択肢2. ナットとボルトが共回りを生じたため、新しいボルトセットに取り替えた。

正しい記述です。

 

キーワード: 共回り、ボルトセット交換

説明:

高力ボルトセットは共回りが発生した時点で全て交換します。

選択肢3. フィラープレートの材質は、母材の材質に係わらず、400N/mm2級鋼材とした。

正しい記述です。

 

キーワード: フィラープレート、材質統一

説明:
フィラープレートは隙間を合わせるために挿入しますが、母材の強度にかかわらず、摩擦面として機能させるには400 N/mm²級鋼材を用います。

選択肢4. 摩擦面の錆の発生状態は、鋼材の表面が一様に赤く見える程度とした。

正しい記述です。

 

キーワード: 摩擦面の錆、表面状態

説明:
表面に付着する薄い赤錆は、組立て直前であれば許容されます。

選択肢5. ナット側の座金は、座金の内側面取り部がナットに接する側に取り付けた。

正しい記述です。

キーワード: 座金、内側面取り向き

説明:
座金を取り付ける際、座金の面取りされた内側がナットに接するように配置します。

まとめ

各材料について特徴を覚えましょう!

参考になった数25

02

この問題では高力ボルト摩擦接合の正しい施工方法と、品質管理の理解を問われています。

選択肢1. ボルトの締付けは、ボルト群ごとに継手の周辺部より中央に向かう順序で行った。

正しくは中央から周辺部へ締め付けます。

中央から始めることで、接合面の密着が均等になり、周辺部に隙間が生じにくくなります。

 

よって誤った記述となります。

選択肢2. ナットとボルトが共回りを生じたため、新しいボルトセットに取り替えた。

共回りすると適切な締付けができないため、新品に交換が必要です。

 

よって正しい記述となります。

選択肢3. フィラープレートの材質は、母材の材質に係わらず、400N/mm2級鋼材とした。

フィラープレート(隙間調整用の薄い鋼板)は、400N/mm²級鋼材を使用できます。

 

よって正しい記述となります。

選択肢4. 摩擦面の錆の発生状態は、鋼材の表面が一様に赤く見える程度とした。

摩擦接合では適度な赤錆があると摩擦係数が高くなり、接合強度が向上します。

 

よって正しい記述となります。

選択肢5. ナット側の座金は、座金の内側面取り部がナットに接する側に取り付けた。

座金の内側面取り部をナット側にすることで、締付け時の応力集中を防げます。

 

よって正しい記述となります。

まとめ

ボルト締付け順序は、中央→周辺が鉄則です。

締付け順序を間違えると接合面に隙間ができて、摩擦力が低下し接合強度が不足します。

参考になった数1