国内旅行業務取扱管理者の過去問
令和4年度（2022年）
旅行業法及びこれに基づく命令 問22

この問題で正しいものは　c、d　です。

a. 旅行業者代理業を営もうとする者は、地域限定旅行業者を所属旅行業者とすることはできない。

→記述は誤りです。

地域限定旅行業者を所属旅行業者することは可能です。

地域限定旅行業者は委託旅行業者になることができます。

b. 所属旅行業者は、いかなる場合であっても、旅行業者代理業者が旅行業務につき旅行者に加えた損害を賠償する責めに任ずる。

→記述は誤りです。

原則として旅行業者が損害を賠償する責任を負うことになりますが、次の2点の条件を満たした場合は免れます。

・旅行業者代理業者への委託につき相当の注意をしたこと

・旅行者に加えた損害の発生の防止に努めたこと

よって「いかなる場合も」という記述は誤りです。

c. 旅行業者代理業者は、受託旅行業者代理業者として委託旅行業者を代理して企画旅行契約（参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。）を締結する場合を除き、所属旅行業者以外の旅行業者のために旅行業務を取り扱ってはならない。

→記述のとおりです。

旅行業者代理業者は、受託旅行業者代理業者として委託旅行業者を代理して企画旅行契約締結をしている場合のみ旅行業務を取り扱うことができます。

d. 旅行業者代理業者は、その行う営業が旅行業であると誤認させ、又は所属旅行業者を誤認させるような表示、広告その他の行為をしてはならない。

→記述のとおりです。

旅行業者代理業者は、その行う営業が旅行業であると誤認させる行為などをしてはいけません。

この問題で正しい記述は「c,d」です。

誤りは以下の「a,b」です。

a　旅行業者代理業を営もうとする者は、地域限定旅行業者を所属旅行業者とすることはできない。

→地域限定旅行業者を所属旅行業者とすることはできます。

b　所属旅行業者は、いかなる場合であっても、旅行業者代理業者が旅行業務につき旅行者に加えた損害を賠償する責めに任ずる。

→当該所属旅行業者がその旅行業者代理業者への委託につき相当の注意をし、かつ、その旅行業者代理業者の行う旅行業務につき旅行者に加えた損害の発生の防止に努めたときは、この限りでない。

旅行業者代理業者の業務範囲に関する内容理解を問う問題です。

1.所属旅行業者の名称、旅行業者代理業者である旨の明示（＝誤認・誇大広告の禁止)

2.所属旅行業者の登録種別には制限がない

3.旅行業者代理業者の業務に対しては所属旅行業者が責任を負う

※所属旅行業者が相当の注意を行い、損害の発生防止に努めた場合はその対象外となります

4.受託旅行業者代理業者として委託旅行業者を代理して企画旅行契約締結をしている場合のみ旅行業務を取り扱うことが可能