公立学校教員の過去問
平成29年度(H30年度採用)
共通問題 問11

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問題

公立学校教員採用選考試験(教職教養) 平成29年度(H30年度採用) 共通問題 問11 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章はある学習指導の事例に関するものである。この事例における学習指導の方法の名称として最も適切なものは、下の1~5のうちではどれか。

小学校第6学年の担任であるA教諭は、国語の「読むこと」の学習において、尾括型の説明的な文章を教材として用いて、筆者の主張を把握することをねらいとした学習指導を行った。A教諭は、この学習の導入で、文章の構成や、筆者の主張が述べられている箇所を児童に把握させるために、新聞のコラム欄の短い記事を提示した。そして、この新聞記事が「序論-本論-結論」という文章構成になっていることや、「結論」部分に筆者の主張が述べられているということを説明した。その後の学習で、児童は、新たに提示された説明的な文章の構成と、先に学習した新聞記事の文章の構成とを関連付けることができ、説明的な文章の中の筆者の主張を的確に把握することができた。
  • 問題解決学習
  • 発見学習
  • 有意味受容学習
  • インドクトリネーション
  • プログラム学習

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この過去問の解説 (3件)

01

正答は3です。

1:問題解決学習(課題解決型学習)/デューイ
学習者自身が抱えている問題に対し、自ら能動的に解決しようとし、解決までの過程を経験させるといった内容です。

2:発見学習/ブルーナー
教師からの指導ではなく、学習者自らの発見というものです。学習内容を習得する一般知識の習得よりも、その過程での問題解決能力を高めることを重要視しています。

3:有意味受容学習/オーズベル
受容学習(教師による知識の教授)の後に、有意味学習(学習者の知識と関連づける)を行うことで、有意味な学習をするという内容です。


4:インドクトリネーションとは、合理性や科学的分析を無視し「教え込むこと、信じ込ませること」です。

5:プログラム学習:スキナー
「オペラント条件づけ」を人間教育に応用したものになります。

これはティーチングマシンが学習者に対し、説明を正しく理解したか確認する設問を次々に提示します。学習者が解答すると、正解・不正解がすぐに出て、次の問題に移行します。これを繰り返すうち、学習目標を達成できるという内容です。こういったやり方は、同時に「スモールステップ学習法」とも言えます。

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02

1.誤り
問題解決学習とは、別名「課題解決型学習」とも呼ばれ、子どもが問題を積極的にとらえて、自ら問題を解決する能力を養うことを目的とした教育法のことをさします。

2.誤り
発見学習とは、学習者自身が結論を導く過程に参加することによって、自らの力で学習の目的である新しい知識や概念を獲得したり、問題解決の方法を学び取ったりする学習方法です。

3.正しい
有意味受容学習は、受容学習と有意味学習の2つの段階からなります。
(受容学習)…まず教師から教える内容を生徒へ提示します。
今回の問題でいうと、新聞のコラム欄の短い記事の文章構成が「序論-本論-結論」になっていること、「結論」部分に筆者の主張が述べられているということを説明したということです。
(有意味学習)…次に教師から教わったことを、学習者が既知のことに結びつけて「意味づけ」をします。
今回の問題の場合、児童が新たに提示された説明的な文章の構成と、先に学習した新聞記事の文章の構成とを関連付けて学習することです。

4.誤り
インドクトリネーションとは、特定の思想や価値体系を正しいものとして、合理性や科学的分析を無視して教え込むことのことです。

5.誤り
プログラム学習とは、一定の学習目標に到達させるために,細かく分析され,論理的,系統的に順序づけられた内容を,解説,説明,質問,答えの系列に従って習得させる学習指導の方法です。

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03

正答は 3 です。
1問題解決学習:デューイなどによって提唱
具体的問題を学習者自身が捉えて、自分たちで能動的に解決しようとし、問題解決過程を経験させる

2発見学習:ブルーナによって提唱
教師からの指導ではなく、学習者自らの発見という行為で学習内容を習得する

3:有意味受容学習:オーズベルが提唱
受容学習と有意味学習の2段階で行われ、教師による学習内容に基づいた学習の受容学習ののち、学習者の知識に学習内容をうまく関連づけて有意味な学習をする有意味学習を行うもの

4インドクトリネーション:教化、教え込むこと、信じ込ませること

5プログラム学習:スキナーが提唱
学習目標への到達のために、細かく分析、分割して論理的、系統的に順序づけられた内容を段階ごとに習得させる方法

以上より、問題の内容に一致するのは3です。

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