公立学校教員の過去問
平成30年度(H31年度採用)
小学校に関する問題 問23

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問題

公立学校教員採用選考試験(教職教養) 平成30年度(H31年度採用) 小学校に関する問題 問23 (訂正依頼・報告はこちら)

小学校学習指導要領(平成29年3月告示)総則に関する記述として適切なものは、次の1~5のうちのどれか。
  • 教科等横断的な視点に立った資質・能力の育成について、豊かな人生の実現や災害等を乗り越えて次代の社会を形成することに向けた現代的な諸課題に対応して求められる資質・能力を、教科等横断的な視点で育成していくことができるよう、各学校の特色を生かした教育課程の編成を図るものとするとされている。
  • 教育課程の編成に当たって、学校段階等間の接続を図る上での配慮事項として、幼稚園教育要領等に基づく幼児期の教育を通して育まれた資質・能力は、幼児期の終わりまでに育ってほしい姿であるため、小学校入学当初は、幼児期の教育と小学校における各教科等で育成する資質·能力の違いを明確にした指導の工夫を行うこととされている。
  • 教育課程の編成における内容等の取扱いにおいて、学年の内容を2学年まとめて示した教科及び外国語活動の内容は、いずれかの学年に分けた上で2学年間かけて指導する事項を示したものであるため、各学校においては、特に示す場合を除き、必ずいずれかの学年に分けて指導を行うこととされている。
  • 教育課程の編成における授業時数等の取扱いにおいて、各教科等の授業は、年間35週(第1学年については34週)以上にわたって行うよう計画することとされており、児童の負担過重とならないようにするために、夏季、冬季、学年末等の休業日の期間を含め、特定の期間に集中して授業を行わないこととされている。
  • 学習評価の充実に当たっては、学習の過程を評価することは児童の学習の成果を的確に捉えることとはならないため、各教科等の目標が達成されたかどうか評価する際には、学習の途中段階での評価はせず、単元や題材など内容や時間のまとまりを見通しながら学習の状況を把握し、単元や題材などのまとめの学習の際に学習の成果を評価することとされている。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解はです。

1.正しいです。

 「第2 教育課程の編成」2(2)の内容に合致しています。

2.誤りです。

 「第2 教育課程の編成」4(1)の解説によると、「小学校においては,幼児期の終わりまでに育ってほしい姿を踏まえた指導を工夫することにより児童が主体的に自己を発揮しながら学びに向かい,幼児期の教育を通して育まれた資質・能力を更に伸ばしていくことができるようにすることが重要である。」と説明されています。

 したがって、選択肢の記述のように、幼稚園と小学校の教育の違いを明確にするのではなく、幼児期の教育を踏まえた指導を工夫することで、幼稚園から小学校低学年の学校段階等間の接続を図ることとしていますので、誤りといえます。

3.誤りです。

 「第2 教育課程の編成」3(1)エによると、「学年の内容を2学年まとめて示した教科及び外国語活動の内容は…児童や学校,地域の実態に応じ,2学年間を見通して計画的に指導することとし,特に示す場合を除き,いずれかの学年に分けて,又はいずれの学年においても指導するものとする。」とあります。

 【いずれかの学年に分けて,又はいずれの学年においても指導する】が正しいので、選択肢の記述【必ずいずれかの学年に分けて】は誤りです。

4.誤りです。

 「第2 教育課程の編成」3(2)アによると、「各教科等や学習活動の特質に応じ効果的な場合には,夏季,冬季,学年末等の休業日の期間に授業日を設定する場合を含め,これらの授業を特定の期間に行うことができる」とあります。

 「特定の期間に集中して行った方が効果的な場合もあることを考慮した」規定となっており、選択肢の記述の【特定の期間に集中して授業を行わないこととされている】は誤りです。

5.誤りです。

 「第3 教育課程の実施と学習評価」2(1)についての説明で、実際の評価において「単元や題材など内容や時間のまとまりを見通しながら評価の場面や方法を工夫し,学習の過程の適切な場面で評価を行う必要がある。その際には,学習の成果だけでなく,学習の過程を一層重視することが大切である。」とあります。

 学習の過程を一層重視し、学習の過程の適切な場面で評価を行う必要があるとしており、【学習の途中段階での評価はせず】という記述は誤りです。

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02

正答は1です。

以下、「小学校学習指導要領(平成29年3月告示)総則」を引用しながら解説します。

1:総則の内容に合致するため、1は正答です。

2:「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿を踏まえた指導を工夫することにより、幼稚園教育要領等に基づく幼児期の教育を通して育まれた資質・能力を踏まえて教育活動を実施し児童が主体的に自己を発揮しながら学びに向かうことが可能となるようにすること」と総則に記載されています。
幼児期の資質・能力の違いを「踏まえて」教育活動を実施する必要があるため、2は誤りです。

3:「学年の内容を2学年まとめて示した教科及び外国語活動については、当該学年間を見通して、児童や学校、地域の実態に応じ、児童の発達の段階を考慮しつつ、効果的、段階的に指導する」と総則に記載されています。
「必ずいずれかの学年に分けて指導を行う」必要はないため、3は誤りです。

4:「各教科等の授業は、年間35週(第1学年については34週)以上にわたって行うよう計画し、週当たりの授業時数が児童の負担過重にならないようにするものとする。ただし、各教科等や学習活動の特質に応じ効果的な場合には、夏季、冬季、学年末等の休業日の期間に授業日を設定する場合を含め、これらの授業を特定の期間に行うことができる」と総則に記載されています。
授業内容によっては、夏休みや冬休みなどの休業日を授業日に含めることができるため、4は誤りです。

5:「児童のよい点や進歩の状況などを積極的に評価し、学習したことの意義や価値を実感できるようにすること。また、各教科等の目標の実現に向けた学習状況を把握する観点から、単元や題材など内容や時間のまとまりを見通しながら評価の場面や方法を工夫して、学習の過程や成果を評価し、指導の改善や学習意欲の向上を図り、資質・能力の育成に生かすようにすること」と総則に記載されています。
つまり、学習の過程である途中段階も評価の対象に含まれるため、5は誤りです。

参考になった数1

03

正答は1です。

1:総則の中でそのように示されているため、1は正解です。

2:総則には、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿を踏まえた指導を工夫することにより、幼稚園教育要領等に基づく幼児期の教育を通して育まれた資質・能力を踏まえて教育活動を実施し児童が主体的に自己を発揮しながら学びに向かうことが可能となるようにすること」と示されています。
資質・能力の違いを明確にすることではなく、資質・能力を踏まえて、と説明されているため、2は誤りです。

3:総則には、「学年の内容を2学年まとめて示した教科及び外国語活動については、当該学年間を見通して、児童や学校、地域の実態に応じ、児童の発達の段階を考慮しつつ、効果的、段階的に指導するようにすること」と示されています。
必ずいずれかの学年に分けて指導を行うのではなく、学校の実態や児童の発達段階を考慮しつつ指導するよう説明されているため、3は誤りです。

4:総則には、「各教科等の授業は、年間35週(第1学年については34週)以上にわたって行うよう計画し、週当たりの授業時数が児童の負担過重にならないようにするものとする。ただし、各教科等や学習活動の特質に応じ効果的な場合には、夏季、冬季、学年末等の休業日の期間に授業日を設定する場合を含め、これらの授業を特定の期間に行うことができる」と示されています。
授業の特質に応じて、休業日の期間に授業日を設定することもできるため、4は誤りです。

5:総則には、「児童のよい点や進歩の状況などを積極的に評価し、学習したことの意義や価値を実感できるようにすること。また、各教科等の目標の実現に向けた学習状況を把握する観点から、単元や題材など内容や時間のまとまりを見通しながら評価の場面や方法を工夫して、学習の過程や成果を評価し、導の改善や学習意欲の向上を図り、資質・能力の育成に生かすようにすること」と示されています。
児童のよい点や進歩の状況なども積極的に評価する、と説明されているため、5は誤りです。

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