公立学校教員の過去問
令和3年度(令和4年度採用)
共通問題 問13

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問題

公立学校教員採用選考試験(教職教養) 令和3年度(R4年度採用) 共通問題 問13 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述は、心理学におけるある用語に関するものである。この用語の名称として適切なもの は、下の1~5のうちのどれか。

モレノ及び彼の学派によって体系づけられたもので、人間の心理的な相互作用や集団構造の分 析のための理論及び測定法のことである。一定の集団のメンバーに対し、他メンバーに対する好悪の感情を質問紙などを用いて調査し、集団のメンバー間にみられる受容(選択)と拒否(排斥)という感情的な結び付きをもとに集団構造を把握する方法である。結果は定量的に分析され、指数や図により示される。現在では、教育的な配慮から、拒否の関係を問わないことが多くなっている。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

 「ソシオメトリー」とは、モレノによって開発された人間関係の測定法のことで、問題文の記述の通りです。

【参考】

1.「アタッチメント」とは、ボウルビーによって提唱された、アタッチメント(愛着)が個性や社会的適応性に影響を与えるということから、子ども時代に少なくとも一人の養育者と親密な関係を維持しなければならないという理論です。

3.「ラポール」とは、心理学ではクライエントとカウンセラーの間に生まれる信頼関係を指します。転じて、教育の分野でもこのラポール(信頼関係)が不可欠である、と言われています。

4.「スーパービジョン」とは、援助が必要な人(スーパーバイジー)が指導者(スーパーバイザー)から教育を受ける過程を指します。

 教育の場でもスキルアップのために必要とされています。

5.「カタルシス」とは、直訳では「浄化」ですが感情をしっかりと表すことです。感情を抑圧させていつか爆発させるということではなく、適切に解消していく必要性を説くものです。

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02

選択肢1→不正解です。

「アタッチメント」とは、さまざまな人物と子どもとの間に形成される愛情のことを指します。「愛着」と訳されることが多いです。イギリスのボウルビーによって提唱されました。「愛着」が、人格や適応性に影響を及ぼすとされています。ボウルビーには『愛着行動』という著書もあります。

選択肢2→正解です。

「モレノ」は集団を分析する際に、「受容」と「拒否」や「無関心」などから構造を明らかにしようとしました。問題の文章の中に、「指数や図で」示すとありますが、その図を「ソシオグラム」と呼びます。

選択肢3→不正解です。

「ラポール」はカウンセラーとクライエントとの間にできる「信頼関係」のことを指します。「メスメル」が用いた語で、フランス語がもとになっています。「受容」や「共感」を重視するカウンセリングの基本的態度が必要となります。

選択肢4→不正解です。

「スーパービジョン」はカウンセリングで初心者が専門家や指導者に意見や指導を頼むことを指します。このとき、初心者のことを「スーパーバイジー」、専門家や指導者を「スーパーバイザー」と呼びます。介護の場面でも用いられています。

選択肢5→不正解です。

「カタルシス」というのは、「浄化」という意味の言葉です。心理学では、無意識の中にある苦痛や恐怖などの感情を吐き出すことで、心の緊張を発散することを指します。「ブロイアー」が初めて用いました。

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03

正解は 2 です。

1.誤りです。

「アタッチメント」

…発達心理学の中で、「愛着」という意味をもちます。

 ボウルビーが提唱した「愛着理論」からきています。

 とくに幼児期までの子どもと、周りの人(特に母親)との間に形成される

 愛情のきずなのことを指しており、愛着を通じて、

 子どもは自己肯定感と自律性を獲得するとされています。

3.誤りです。

 「ラポール」

 …心理学の中で、カウンセラーとクライエント間に生まれる

  「信頼関係」のことです。

4.誤りです。

 「スーパービジョン」

 …初心者(スーパーバイジー)が、専門家や指導者(スーパーバイザー)に

  意見や指導をお願いすることです。

  介護の場面で使われることが多いですが、教育現場やカウンセリングでも

  使われています。

5.誤りです。

 「カタルシス」

 …心理学の中では「浄化」という意味をもちます。

  心の中の不安や悲しみ、怒りなどのネガティブな感情を、解放して

  スッキリさせる現象を「カタルシス効果」といいます。

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