給水装置工事主任技術者の過去問
令和2年度(2020年)
給水装置の概要 問53

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問題

給水装置工事主任技術者試験 令和2年度(2020年) 給水装置の概要 問53 (訂正依頼・報告はこちら)

水道メーターに関する次の記述の正誤の組み合わせのうち、適当なものはどれか。

ア  接線流羽根車式水道メーターは、計量室内に設置された羽根車にノズルから接線方向に噴射水流を当て、羽根車が回転することにより通過水量を積算表示する構造のものである。
イ  軸流羽根車式水道メーターは、管状の器内に設置された流れに平行な軸を持つ螺旋状の羽根車が回転することにより積算計量する構造のものである。
ウ  電磁式水道メーターは、水の流れと平行に磁界をかけ、電磁誘導作用により、流れと磁界に平行な方向に誘起された起電力により流量を測定する器具である。
エ  軸流羽根車式水道メーターのたて形軸流羽根車式は、水の流れがメーター内で迂流するため損失水頭が小さい。

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この過去問の解説 (1件)

01

さまざまなタイプの水道メーターの動作原理と特徴を理解し、それらの機能と効率性を評価することが求められます。

具体的には、以下のポイントを理解することが求められています。

接線流羽根車式水道メーター

水の流れが直接羽根車に当たり、羽根車が回転することで水量を計測します。

水量は羽根車の回転速度に比例し、積算されて表示されます。

軸流羽根車式水道メーター

水の流れが螺旋状の羽根車を回転させることで水量を計測します。

水量は羽根車の回転運動に基づいて測定されます。

電磁式水道メーター

水の流れに直角に磁界をかけ、発生した起電力を測定して水量を計算します。

起電力は水の流速に比例します。

たて形軸流羽根車式水道メーター

水の流れが羽根車に直接作用するため、損失水頭が大きくなることが多いです。

このメータータイプは、コンパクトな設計と高い流量範囲での計測能力を持っていますが、低い損失水頭は特徴ではありません。

これらの知識を通じて、試験受験者は水道メーターの選定、設置、メンテナンスに関する適切な判断ができるようになることが目的です。

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ア.接線流羽根車式水道メーターについての説明は、

正しいです。

このタイプの水道メーターでは、計量室内に設置された羽根車が重要な役割を果たします。

ノズルから接線方向に噴射された水流が羽根車に当たり、これによって羽根車が回転します。

羽根車の回転は、通過する水量に比例し、この回転を利用して通過した水量が積算され表示されます。

イメージしてみましょう。

あなたが風車を持っていて、それを水の流れに向けるとします。

水が風車の羽根に当たると、風車はくるくると回ります。

接線流羽根車式水道メーターは、この「風車」のようなものがある機械です。

このメーターには、小さな風車(羽根車と呼びます)があります。

水がパイプを通るとき、その水は特別な道(ノズル)から出て、直接風車の羽根に当たります。

水が羽根に当たると、風車は回り始めます。

この風車がどれくらい早く回るかは、水がどれくらいの量で流れているかによります。

たくさんの水が流れれば流れるほど、風車はもっと早く回ります。

そして、この風車の回転を見ることで、水がどれくらい通ったかがわかります。

だから、接線流羽根車式水道メーターは、水がどれくらい流れたかを測る機械なのです。

風車が回る速さで、水の量を知ることができます。

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イ.軸流羽根車式水道メーターに関する説明は、

正しいです。

このタイプの水道メーターでは、管状の器内に設置された軸に沿って螺旋状の羽根車があります。

水の流れがこの羽根車を回転させることにより、通過する水量を計測します。

羽根車は水流に平行な軸を持ち、水流の力を利用して回転し、この回転運動を通じて水量が積算計量されます。

イメージしてみましょう。

水の中に、くるくる回るスパイラル(螺旋)の形をしたものがあるとします。

これを「螺旋状の羽根車」と呼びます。

水がこのスパイラルの部分を通るとき、水の流れによってスパイラルが回ります。

このメーターでは、水が管の中を流れると、その流れがスパイラルの羽根を回転させます。

羽根がどれだけ早く回るかは、水がどれくらいの量で流れているかによります。

水がたくさん流れれば流れるほど、スパイラルはもっと早く回ります。

このメーターは、スパイラルの回転を見ることで、どれくらいの水が流れたかを知ることができます。

水の量を正確に測ることができます。

だから、軸流羽根車式水道メーターは、水がどれくらい流れたかを測る特別な機械です。

水の流れによって回るスパイラルで、水の量を知ることができます。

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ウ.電磁式水道メーターに関する説明は、

誤りです。

水の流れと「平行」は誤りで「直角」に磁界をかけが正解。

電磁誘導作用により流れと磁界に「平行」は誤りで「直角」方向にが正解。

電磁式水道メーターは、水の流れに「直角」に磁界をかけます。

そして、電磁誘導作用により、水の流れと磁界に「直角」な方向に起電力が誘起されます。

この起電力は、水の流速に比例し、メーターはこの起電力を測定して流量を計算します。

要するに、電磁式水道メーターの原理はファラデーの電磁誘導の法則に基づいており、水流の方向と磁界の方向が直角になるように設計されています。

水が磁場を横切るときに生じる起電力を測定することで、流量を正確に測定することができます。

イメージしてみましょう。

あなたがストローでジュースを吸っているとします。

ストローの中をジュースが流れていくのを見てください。

電磁式水道メーターは、この「流れるジュース」を計る機械です。

この機械には、ジュース(この場合は水)の流れる道の横に、特別なマグネットがあります。

このマグネットから出る力が、水に触れると、とても小さい電気の信号が生まれます。

この小さな電気の信号は、水がどれくらい早く流れているかを教えてくれます。

この電気の信号を測ることで、メーターは水がどれくらい流れたかを計算できます。

つまり、水の速さと量を知ることができます。

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エ.たて形軸流羽根車式水道メーターについての説明は、

誤っています。

水の流れがメーター内で迂流するため損失水頭が「小さい」は誤りで、

損失水頭が「大きい」が正解です。

その損失水頭に関する部分で正確ではありません。

たて形軸流羽根車式水道メーターでは、水の流れが羽根車に直接作用するため、迂回(迂流)することはほとんどありません。

このタイプのメーターでは、水流がメーター内の羽根車に直接当たり、羽根車を回転させます。

しかし、これにより水流に抵抗が生じ、損失水頭が発生する可能性があります。

実際には、たて形軸流羽根車式水道メーターは損失水頭が大きいとされることが多いです。

そのため、このメータータイプの主な利点は、コンパクトな設計や高い流量範囲での計測能力にありますが、低い損失水頭を特徴とするわけではありません。

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