マンション管理士の過去問
平成26年度(2014年)
問39
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問題
マンション管理士試験 平成26年度(2014年) 問39 (訂正依頼・報告はこちら)
「マンションの修繕積立金ガイドライン」(平成23年4月国土交通省公表。以下「ガイドライン」という。)に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
- 一般的に建物の規模が大きくまとまった工事量になるほど、施工性が向上し、修繕工事の単価が安くなる傾向にあり、また建物の形状等による影響もあるが、専有面積当たりの修繕積立金の額の平均値は、20階以上のマンションが、15階未満で建築延床面積5,000m2未満のマンションより低額となっている。
- ガイドラインは、主として新築マンションの購入予定者向けに、修繕積立金に関する基本的な知識や修繕積立金の額の目安を示したものだが、長期修繕計画や修繕積立金の見直しを検討している管理組合も参考にすることができる。
- 修繕積立金の積立方法のうち段階増額積立方式は、将来的な負担増にも臨機応変に対応することができるので、安定的な修繕積立金の積立てを確保する観点から望ましい方式といえる。
- 近年の新築マンションでは、手すり等にアルミ製やステンレス製のものが多く使用されるようになってきており、金属部分の塗装に要する修繕費用は少なくてすむ傾向にある。
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この過去問の解説 (3件)
01
1 〇適切である。
一般的に建物の規模が大きくまとまった工事量
になるほど、施工性が向上し、修繕工事の単価が
安くなる傾向があります
マンションの修繕積立金ガイドラインを見ます
と、例えば、15階未満のマンションの建築延床
面積についての平均値は、5,000㎡未満は、2
18円/㎡・月 ですが、10,000㎡以上だ
と、178円/㎡・月 と建築延床面積が大きい
ほど、修繕積立金の額の平均値は小さくなってい
ますので、適切です。
2 〇適切である。
ガイドラインに「本ガイドラインは、主として
新築マンションの購入予定者向けに、修繕積立金
に関する基本的な知識や修繕積立金の額の目安を
示したものですが、購入予定者がこうした点につ
いての理解を深めるためには、分譲事業者から購
入予定者に対し、分譲予定マンションに係る修繕
積立金の額の水準やその設定の考え方などについ
て、本ガイドラインを活用して説明がなされるこ
とが重要となります。こうした取組みを通じて、
修繕積立金に関する購入予定者の理解がより
進み、適正な修繕積立金の設定・積立ての促進に
つながることを期待しています。
また、長期修繕計画や修繕積立金の見直しを検
討している管理組合についても、本ガイドライン
を参考にしていただくことにより、見直しの必要
性や見直し後の修繕積立金の概ねの水準につい
て、区分所有者間の合意形成がより促進されるこ
とを期待しています。」 とあり、適切です。
3 X適切でない。
段階増額積立方式ではなく、均等積立方式が望
ましい方式。
ガイドラインに「将来にわたって安定的な修繕
積立金の積立てを確保する観点からは、均等積立
方式が望ましい方式といえます。」とあり、適切
ではありません。
4 〇適切である。
ガイドラインに「手摺り等には、鉄、アルミ、
ステンレスなど様々なものが用いられます。一般
的に、一定期間ごとに塗装する必要のある鉄製の
ものの他、錆びにくいアルミ製やステンレス製の
ものもあります。近年の新築マンションでは、錆
びにくい材料が多く使用されるようになってきて
おり、金属部分の塗装に要する修繕工事費は少な
くて済むようになる傾向があります。」とあり、
適切です。
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02
1.一般的に建物の規模が大きくまとまった工事量になるほど、施工性が向上し、修繕工事の単価が安くなる傾向があります。専有面積当たりの修繕積立金の額の平均値は、20階以上のマンション(206円/㎡・月)が、15階未満で建築延床面積5000㎡未満のマンション(218円/㎡・月)より低額となっています。
2.ガイドラインは、主として新築マンションの購入予定者向けに、修繕積立金に関する基本的な知識や、修繕積立金の額の目安を示されたものですが、長期修繕計画や修繕積立金の見直しを検討している管理組合についても、本ガイドラインを参考にすることにより、見直しの必要性や見直し後の修繕積立金のおおむねの水準について、区分所有者間の合意形成がより促進されることが期待されています。
3.将来にわたって安定的な修繕積立金の積立てを確保する観点からは、均等積立方式が望ましい方式とされています。
よって、この設問は不適切です。
4.近年の新築マンションでは、手すり等に錆びにくいアルミ製やステンレス製が多く使用されるようになってきており、金属部分の塗装に要する修繕工事費は少なくて済むようになる傾向があります。
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03
正解(適切でないもの)は3です。
1 正しい。
マンションの修繕積立金ガイドラインによれば、選択肢のとおり、建物の規模が大きくまとまった工事量になるほど、施工性が向上し、修繕工事の単価が安くなる傾向があります。また、専有面積当たりの修繕積立金の額の平均値は、下記のようになっており、20階以上のマンションのほうが安くなっています。
20階以上のマンション 206円/㎡・月
15階未満のマンション※ 218円/㎡・月
(※建築延床面積5,000㎡未満)
2 正しい。
マンションの修繕積立金ガイドラインは、主に新築マンションの購入予定者向けに、修繕積立金に関する基本的な知識や修繕積立金の額の目安を示したものですが、長期修繕計画や修繕積立金の見直しを検討している管理組合についても、ガイドラインを参考にすることにより、修繕積立金の見直しの必要性や見直し後の水準について、区分所有者間の合意形成がより促進されることが期待されます。
3 誤り。
修繕積立金の積立方法には、均等積立方式と段階増額積立方式がありますが、段階増額積立方式だと、将来の増額に関し組合員の合意形成が難しいケースもあり、修繕積立金が不足する結果になる可能性があります。したがって、安定的な修繕積立金の積立てを確保する観点からは均等積立方式が望ましいといえます。
4 正しい。
選択肢のとおり、近年の新築マンションでは、アルミ製やステンレス製など、錆びにくい材料が多く使用されるようになってきており、金属部分の塗装に必要な修繕費用は少なくなっている傾向にあります。
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