マンション管理士の過去問
令和2年度(2020年)
問44

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

マンション管理士試験 令和2年度(2020年) 問44 (訂正依頼・報告はこちら)

マンションの排水設備に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
  • 高層のマンションにおいて、10階間隔程度で通気立て管と排水立て管を接続する結合通気管は、下層階で生じた正圧及び上層階で生じた負圧の両方の緩和に効果がある。
  • 高層のマンションの排水立て管では、3階以内ごと又は15m以内ごとに管内清掃用の掃除口を設置することが望ましい。
  • 敷地内に埋設する排水横管の管径が150mmの場合、延長が18mを超えない範囲に、保守点検及び清掃を容易にするための排水ますを設置する。
  • 排水立て管に用いる排水・通気用耐火二層管は、配管用炭素鋼鋼管を繊維モルタルで被覆したものである。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正答は 4 です。

1 通気管はトラップの封水を保持し、管の内外の気圧差を生じないようにし、排水の流れをスムーズにするものです。高層マンションにおいて結合通気管を接続することは、本肢のとおりの効果があり、適切です。

2 国土交通省告示第1347号4-1(3)に、「共用の排水管には、共用立管にあっては最上階又は屋上、最下階及び3階以内おきの中間階又は15m以内ごとに、横主管にあっては10m以内ごとに掃除口が設けられていること」とあります。

本告示の内容の通りであり、適切です。

3 給排水衛生設備規準に、「排水管の延長が、その管径の120倍を超えない範囲内において排水管の維持管理上適切な箇所」とあります。

排水横管の管径が150mmの場合、計算式は150×120となり、延長が18mを超えない範囲に排水ますを設置することになるので、適切です。

4 排水立管の耐火二層管は、非金属の配水管であり、硬質ポリ塩化ビニル管を繊維モルタルで被覆したものなので、適切ではありません。

参考になった数37

02

この問題は、マンションの排水設備に関する4つの記述について、それぞれの記述が適切かどうかを判断するものです。

排水設備の計画や設置方法、関連する法律や規格に基づいた知識が求められる問題です。

選択肢1. 高層のマンションにおいて、10階間隔程度で通気立て管と排水立て管を接続する結合通気管は、下層階で生じた正圧及び上層階で生じた負圧の両方の緩和に効果がある。

適切

解説:高層のマンションでは、排水立て管内の圧力変動を緩和するために、結合通気管を設けることが一般的です。

この結合通気管は、下層階で生じる正圧と上層階で生じる負圧の両方を緩和する効果があります。

したがって、この記述は適切です。

選択肢2. 高層のマンションの排水立て管では、3階以内ごと又は15m以内ごとに管内清掃用の掃除口を設置することが望ましい。

適切

解説:高層のマンションの排水立て管では、定期的な清掃や点検のために、一定の間隔で掃除口を設置することが推奨されています。

3階ごと又は15mごとの設置が望ましいとされているので、この記述は適切です。

選択肢3. 敷地内に埋設する排水横管の管径が150mmの場合、延長が18mを超えない範囲に、保守点検及び清掃を容易にするための排水ますを設置する。

適切

解説:敷地内の排水横管には、一定の間隔で排水ますを設置することが推奨されています。

これは、保守や点検、清掃を容易にするためです。

管径が150mmの場合、18mを超えない範囲での設置が推奨されているため、この記述は適切です。

選択肢4. 排水立て管に用いる排水・通気用耐火二層管は、配管用炭素鋼鋼管を繊維モルタルで被覆したものである。

不適切

解説:排水・通気用の耐火二層管は、配管用炭素鋼鋼管を繊維モルタルで被覆したものではありません。

したがって、この記述は適切ではありません。

まとめ

この問題では、マンションの排水設備に関する知識が求められます。

各選択肢を詳細に読み解き、それぞれの設備や方法に関する特徴や目的を正確に理解することが重要です。

建築や設備に関する基本的な知識や、関連する法律や規格に基づいた情報をもとに、適切でない記述を選ぶことが求められます。

参考になった数9

03

4.が答えになります。

≪詳細解説≫

 排水設備等に関する問題です。マンション管理士試験における法令等以外の実務的分野については、過去問で出題される問題を解答でき、各自でお手持ちの参考書等を理解できるレベルで良いと思います。また、一般常識で解答できる場合もあります。深入りはおすすめしません。

1.適切

 設問のとおりです。

2.適切

 国土交通省告示によると、「共用の排水管には、共用立管にあっては最上階又は屋上、最下階及び3階以内おきの中間階又は15m以内ごとに掃除口が設けられていること。」とされています。

 

3.適切

 排水ますは、排水管の延長が、その管径の120倍を超えない範囲内において排水管の維持管理上適切な箇所とされているため、敷地内に埋設する排水横管の管径150mmの場合、延長が18mを超えない範囲に、保守点検及び清掃を容易にするための排水ますを設置することになります。

 

4.不適切

 排水・通気用耐火二層管とは、硬質塩化ビニル管の内管に繊維モルタルの外管を被覆したものです。「配管用炭素鋼鋼管を繊維モルタルで被覆したものである」という部分が適切ではありません。

参考になった数8