危険物取扱者試験 乙4の過去問 | 予想問題
乙4
問108

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問題

危険物 乙4の過去問/予想問題 問108 (訂正依頼・報告はこちら)

次の可燃性気体のうち空気(空気の平均分子量は28.9)より重いものはどれか。
  • プロパン(CH3CH2CH3)
  • 水素(H2)
  • アセチレン(C2H2)
  • エチレン(C2H4)
  • アンモニア(NH3)

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この過去問の解説 (5件)

01

可燃性気体とは、空気中で燃えるガスのことです。

その重さが空気より重いのか軽いのかは、
分子量を計算するとわかります。 

原子は それぞれに重さがあって、原子量で重さを表します。
原子量は、炭素の原子量12を基準とした相対値になっています。

分子は原子が結合したものなので、
分子量は、原子量の和になります。

代表的な 原子量は 覚えておくと便利です。

H(水素原子) 原子量 1
C(炭素原子) 原子量 12
N(窒素原子) 原子量 14
O(酸素原子) 原子量 16

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【1.プロパン】 分子量44で 空気より重い。
Cが3個→12×3=36
Hが8個→ 1×8=8
合計 36+8=44

【2.水素】 分子量2で 空気より軽い。
Hが2個→ 1×2=2

【3.アセチレン】 分子量26で 空気より軽い。
Cが2個→12×2=24
Hが2個→ 1×2=2
合計 24+2=26

【4.エチレン】 分子量28で 空気より軽い。
Cが2個→12×2=24
Hが4個→ 1×4=4
合計 24+4=28

【5.アンモニア】 分子量17で 空気より軽い。
Nが1個→14×1=14
Hが3個→ 1×3=3
合計 14+3=17


※プロパンガスは 空気より重いので床にたまっていきます。
一方、メタンを主成分とする都市ガスは 空気より軽いため天井付近にたまります。
空気より重いか軽いかによって、ガス警報器の位置も異なり、
  ガス漏れした場合の換気の方法も変わります。
 (プロパンが空気より重いことを知っていれば この問題は計算しなくても解ける)

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02

分子量は分子を構成する原子の重量、原子量によって決まります。
原子量とは原子の重量です。原子はすごく小さいため単位であらわすのは難しいです。
そのため炭素(C)原子量を12とした時の相対値であらわされます。

代表的な原子量は下記の通りです。
炭素(C)12
水素(H) 1
窒素(N)14
酸素(O)16

空気中の成分は窒素が約80%、酸素が約20%、その他になります。
分子量を計算すると

窒素(N₂)×0.8 + 酸素(O₂)×0.2
=14×2×0.8+16×2×0.2
=22.4+6.4=28.8

約28.8になります。

同じように問題文の可燃性気体の分子量を計算します。

プロパン(CH₃CH₂CH₃)
12+1×3+12+1×2+12+1×3=44

水素(H₂)
1×2=2

アセチレン(C₂H₂)
12×2+1×2=26

エチレン(C₂H₄)
12×2+1×4=28

アンモニア(NH₃)
14+1×3=17

空気の分子量28.8より多いのはプロパンの分子量44ということになります。
分子量が多いということは比重が大きいということですので
空気より重い可燃性気体はプロパンになります。

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03

C,Hの分子量を覚えていれば、計算することによって答えが導けます。
(5番が正解だとしてNが分からなくても1から4が間違いと分かれば消去法を使えます。)

覚えていればCの分子量は12,Hの分子量は1を使って計算すれば答えを導けます。

覚えていなければCとHで構成されるものの中ではCとHの数が1から4の中で最大の1番か、
Nの分子量が不明な5番の2択にまで持ち込めます。

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04

物質の重さ(質量)は分子量から見積もることができます。

1.プロパンC3H8
3 × 12(C) + 8 × 1.0(H) = 44 >28.9 【答】

2.水素H2
2 × 1.0(H) = 2.0 <28.9

3.アセチレンC2H2
2 × 12(C) + 2 × 1.0(H) = 26 <28.9

4.エチレンC2H4
2 × 12(C) + 4 × 1.0(H) = 28 <28.9

5.アンモニアNH3
14(N) + 3 × 1.0(H) = 17 <28.9

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05

分子量は、プロパンは44 (炭素は36+8つの水素)、アンモニアは17 (窒素は14+3つの水素)、アセチレンは26 (2つの炭素は24+2つの水素)、
エチレンは28 (2つの炭素は24+4つの水素)、硫化水素は34 (1つの硫黄は32+2つの水素)です。

①原子量
 原子の質量は小さく、その値を用いることは不便です。
 そこで12炭素6原子の質量を12とし、これに対する相対的な質量を原子量としています。

②分子量
 ・分子量
  分子の中に含まれている原子量の和を分子量と言います。
 ・式量
  イオンやイオン結晶の化学式は、イオン式、組成式であらわされます。
  この場合、分子量の代わりに式量を使用します。
③物質量(モル)
 12炭素原子12g中の炭素原子の数6.02×1023(アボガドロ数)を基準に、これと同じ数の原子や分子の集合を1mol(モル)と定めています。
 1モルは、気体だと22.4リットル(0℃、1気圧)です。また、1モルの重さは、原子量、分子量、式量と同じグラム数です。

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