精神保健福祉士の過去問
第16回(平成25年度)
精神保健福祉相談援助の基盤 問24

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問題

第16回(平成25年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉相談援助の基盤 問24 (訂正依頼・報告はこちら)

ソーシャルワーク理論の代表的な人物とキーワードに関する次の組み合わせのうち、正しいものを1つ選びなさい。
  • ロビンソン(Robinson,V.) ----- 状況の中にある人
  • ホリス(Hollis,F.) ----------- 課題中心アプローチ
  • ゴードン(Gordon,W.) --------- 4つのP
  • ジャーメイン(Germain,C.) ---- 問題解決アプローチ
  • マイヤー(Meyer,C.) ---------- エコシステム理論

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は5です。

1.「状況の中にある人」はホリスが提唱した概念です。ロビンソンは機能主義ソーシャルワークの代表的な人物です。機能主義とは、クライエントの主体的な問題解決を、援助者が属する機関の機能を活用することで行おうとする考え方です。

2.ホリスは「状況の中にある人」という概念を用いて、システム論的アプローチに含まる心理社会的アプローチを提唱しました。人と状況の相互作用を重視する診断主義ソーシャルワークの代表的な人物です。課題中心アプローチはリード、エプシュタインが代表的な人物です。

3.4つのPを定義したのはパールマンです。ゴードンは一般システム理論において、人と環境の接触面に注目し、その交互作用を中心的な焦点とすることを提唱し、生活モデルの考え方に影響を与えました。

4.問題解決アプローチはパールマンが理論化しました。ジャーメインはエコロジカル・アプローチを理論化し、生活モデルを提唱しました。

5.マイヤーはエコシステム理論を提唱しました。

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02

正解は5です。

エコシステム理論とは、問題の発生要因を個人とそれを取り巻く特定の環境との接触を交互作用、適合性、互酬性(個人ないし集団間で互いに物品や役務などを交換すること)などの観点から力学的に把握するという理論的枠組みです。

1→ロビンソンが著したのは『ケースワーク心理学の変遷』です。利用者中心のカウンセリングの基本となる機能主義の人物です。

『状況の中の人』は診断主義ケースワークでホリスという人物が関係しています。
診断主義ケースワークとは、利用者がどのような問題を抱えているのか、利用者の生育過程の分析によって診断するものです。

2→ホリスについては、1の解説を参考にしてください。

課題中心アプローチとは、利用者の訴える問題を優先し、利用者とともに課題を設定、遂行する援助方法です。リード、エプスタインが関連する人物です。

3→ゴードンは個人の成長が環境の改善によって促進しうることを重視した人です。4つのPとはPerson(利用者)、Problem(問題)、Place(施設、機関)、Process(援助過程)のことを指します。

パールマンの問題解決アプローチが関連項目です。問題解決アプローチは診断主義の科学性と機能主義のクライエントの主体性の尊重という二つを折衷的に取り入れたものです。

4→ジャーメインはエコロジカルアプローチと関係する人物です。

エコロジカルアプローチとは、利用者を家族、近隣、職場、地域の中の一員として捉え、この利用者の関わりのある環境との相互関係を基に、援助を行うことです。

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