精神保健福祉士の過去問
第16回(平成25年度)
精神保健福祉相談援助の基盤 問30

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問題

第16回(平成25年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉相談援助の基盤 問30 (訂正依頼・報告はこちら)

次の事例を読んで、問題について答えなさい。
〔事例〕
Aさん(23歳、男性)は、幼いころから友達ができず、大学時代も人に合わせるのがとても苦手で、友達との会話では何を話してよいのか、相手が何を求めているかも分からず、次第に話の輪に入れなくなっていった。
Aさんは、大学を卒業し広告会社に就職したが、職場でのコミュニケーションが上手くいかず、「自分はダメな人間だ」と自分を低く評価して、気分が落ち込んだ状態が続くようになった。しかし、自分ではどうすればよいのか分からず、また誰にも相談せず1人で悩んでいた。このような様子を見てAさんのことを心配したB上司は、会社が契約しているプログラムを利用することを考えた。

次のうち、Aさんが利用できるプログラムとして、適切なものを1つ選びなさい。
  • 複合的自殺対策プログラム
  • 従業員支援プログラム(EAP)
  • リワークプログラム
  • 社会生活カプログラム(SFA)
  • 包括型地域生活支援プログラム(ACT)

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は2です。

1.複合的な自殺の原因に対して、様々な領域の連携・協力体制を築くもので、研究プログラムであるため、解答として適切ではありません。

2.EAP(Employee Assistance Program)は、企業が外部団体と契約して従業員の心の健康をサポートするプログラムです。事例の「会社が契約しているプログラム」という記述から、解答として適切であるといえます。

3.リワークプログラムの対象は休職中の人です。事例からは休職している様子は読み取れないため、解答として適切ではありません。

4.SFA(Social Functioning Ability)は、障害のある人が自立し豊かな生活を送る力を高めるために障害者関係施設等の自立訓練(生活訓練)で用いられるプログラムです。事例からAさんが自立訓練を必要とする状態にあるとは読み取れないため、解答として適切ではありません。

5.包括型地域生活支援プログラム(ACT)は、重度の精神障害者に多様な専門職がチームを組んで、地域で医療から生活支援を含む包括的なサービスを提供します。事例からAさんが重度の精神障害にあるとは読み取れないため、解答として適切ではありません。

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02

正解は2です。

「Aさんのことを心配したB上司は会社が契約しているプログラムを利用することを考えた」とあります。従業員支援プログラムは事業所において、従業員(労働者)へ提供される仕事の業績に関わるような個人的問題に対しての福利厚生ケアの総称です。外部機関が実施することで社内の人に知られず、専門家に相談できる安心感があります。

他の用語については次のとおりです。

複合的自殺対策プログラム
 複合的な自殺の原因に対し、様々な領域の連携・協力体制を築くものです。

リワークプログラム
 職場復帰に対するものです。

社会生活力プログラム
 障害のある人が、自立し豊かな生活を送る力を高めるためのプログラムです。

包括型地域生活支援プログラム
 重い精神障害を抱えた人が住み慣れた場所に安心して暮らしていけるように、様々な職種の専門家から構成されるチームが支援を提供するプログラム

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