精神保健福祉士の過去問
第16回(平成25年度)
精神保健福祉相談援助の基盤 問33
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問題
第16回(平成25年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉相談援助の基盤 問33 (訂正依頼・報告はこちら)
次の事例を読んで、問題について答えなさい。
〔事例〕
Dさん(68歳、男性)は、30歳でうつ病を発病、入院し、それまで勤めていた会社を退職せざるを得なかった。何度か再発しながらもデイケアで知り合った妻と40歳で結婚し、その翌年に妻の兄が経営するコンビニのパート従業員として働き始め、今は病状も落ち着いている。かつて入院していたU病院に2週間に1回の通院を欠かすことなく、毎月の元ディケア利用者の会合(以下「OB会」という。)にも顔を出して、他のメンバーの相談に乗ることも多い。 OB会では、 E精神保健福祉士がDさんへの対応を主に担っている。
ある日、 Dさんの妻からE精神保健福祉士に電話があり、最近、接客でうっかりミスが目立つようになって心配だという。詳しく話を聞くと、半年くらい前から物忘れをするようになり、年相応のことと考えてあまり気にしていなかったという。 E精神保健福祉士は、先月のOB会でDさんと他のメンバーとの間で「言った、言わない」の行き違いがあった際に、 Dさんと面談したところ、本人も物忘れを気にしていたことを思い出した。主治医の診察により、 Dさんは軽度認知障害の疑いがあると指摘された。それを受けて、次の通院日にE精神保健福祉士は、 Dさんと妻と今後のことについての話合いの場を持った。
次の記述のうち、この話合いでE精神保健福祉士が行った対応として、適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
Dさん(68歳、男性)は、30歳でうつ病を発病、入院し、それまで勤めていた会社を退職せざるを得なかった。何度か再発しながらもデイケアで知り合った妻と40歳で結婚し、その翌年に妻の兄が経営するコンビニのパート従業員として働き始め、今は病状も落ち着いている。かつて入院していたU病院に2週間に1回の通院を欠かすことなく、毎月の元ディケア利用者の会合(以下「OB会」という。)にも顔を出して、他のメンバーの相談に乗ることも多い。 OB会では、 E精神保健福祉士がDさんへの対応を主に担っている。
ある日、 Dさんの妻からE精神保健福祉士に電話があり、最近、接客でうっかりミスが目立つようになって心配だという。詳しく話を聞くと、半年くらい前から物忘れをするようになり、年相応のことと考えてあまり気にしていなかったという。 E精神保健福祉士は、先月のOB会でDさんと他のメンバーとの間で「言った、言わない」の行き違いがあった際に、 Dさんと面談したところ、本人も物忘れを気にしていたことを思い出した。主治医の診察により、 Dさんは軽度認知障害の疑いがあると指摘された。それを受けて、次の通院日にE精神保健福祉士は、 Dさんと妻と今後のことについての話合いの場を持った。
次の記述のうち、この話合いでE精神保健福祉士が行った対応として、適切なものを1つ選びなさい。
- Dさんに対して、妻が心配しているほどの状態になっていることについての自覚を促して、事態を放置していたことの反省を求める。
- 妻に対して現実をありのまま受け入れ、いずれDさんが寝たきりになる可能性も考慮し、介護技術の習得を求める。
- 直後のOB会で、会のメンバーにDさんには軽度認知障害の疑いがあることを伝え、今後Dさんが参加したときのかかわり方をメンバーに助言する。
- Dさんの外来に同行し、 Dさんとともに状況をより細かく主治医に説明することを妻に勧める。
- Dさんの自己決定が難しいと判断し、妻と今後の支援方針を立てる。
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この過去問の解説 (2件)
01
1.「反省を求める」ことは適切ではありません。本人は「物忘れを気にしていたことを思い出す」ほど病識がありません。また病識があったとしても、非審判的な態度で接することが必要です。
2.「いずれDさんが寝たきりになる」という部分が適切ではありません。軽度認知障害の疑いだけで、「寝たきりになる可能性」というのは考えが飛躍しています。また介護技術の習得を求めるということも、妻の心情を考えておらず適切ではありません。
3.OB会で説明するかどうか、説明する場合であっても誰がどのように説明するか、まずは本人と妻の意向を確認することが必要です。
4.Dさんに軽度認知障害の疑いがあることから、外来に同行し、状況をより細かく主治医に説明することを妻に勧めることは適切です。
5.「自己決定が難しいと判断」していることが適切ではありません。非審判的な態度で本人を含めて今後の支援方針を立てる必要があります。
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02
他の選択肢については以下のとおりです。
1→「反省を求める」という部分が誤りです。Dさんはうつ病を持病として抱えています。相手を責めるような行為は禁物です。
2→「いずれDさんが寝たきりになる可能性も考慮し」と決めつけている部分が誤りです。Dさんの身体の状態については医師が判断すべきことです。
3→事例の本文の中で「Dさんと面談したところ、本人も物忘れを気にしていた」とあります。Dさんは全く状況がわからないわけではありません。ご本人の意向を確認してから進める必要があります。
5→3の解説と同様、ご本人の意向を確認しながら進める必要があります。
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