精神保健福祉士の過去問
第16回(平成25年度)
心理学理論と心理的支援 問90

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問題

第16回(平成25年度) 精神保健福祉士国家試験 心理学理論と心理的支援 問90 (訂正依頼・報告はこちら)

集団の機能に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  • 社会的促進は、未学習で複雑な課題については、動因水準が高まるほど、顕著に生じる。
  • PM理論によれば、どのような集団でも、PとMの両機能が低いpm型リーダーが、片方の機能だけ高いPm型やpM型よりも優れている。
  • 内集団ひいきは、初対面の人々を、何かの好みのようなささいな基準でその場で2グループに分けた即席の集団間では生じることがない。
  • 集団のサイズはある大きさまでは同調を促進させるが、あるサイズ (課題や被験者によって異なる) 以上では差が生じないか、あるいは減少をもたらす。
  • 集団思考(groupthink)は、集団の凝集性が高ければ高いほど生じにくい。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。

各選択肢については以下のとおりです。
1→未学習で複雑な課題ではなく、易しい課題で促進されます。

2→Pは目的達成、Mは集団維持を表します。優れている順にPM→Pm→pM→pmとなります。

3→何かの好みで分けるというのは「あの人は私と好みが同じだから味方しよう」という働きを生む可能性があります。内集団ひいきが起こる可能性があります。

5→集団思考は、団結力のある集団が、構造的な組織上の欠陥を抱え、刺激の多い状況におかれると生じやすくなります。よって誤りです。

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02

正答【4】

1.誤答
社会的促進は、作業や課題を遂行する際に他者と一緒に行ったりそばに他者がいることで作業や課題の遂行量や成果が高まることです。

ハルの動因理論によると、社会的促進は簡単な作業や学習済みの課題は社会的促進が起こるが、複雑な作業や未学習の課題は遂行量や成果が低くなります(社会的抑制)。

2.誤答
pm型リーダーは、成果を上げる力も集団をまとめる力が弱くリーダーには向かないタイプです。
片方の機能が高いタイプはP(課題達成機能)・M(集団維持機能)の片方が優れているタイプです。

3.誤答
内集団ひいき(内集団バイアス)は、簡単に言うと身内ひいきです。
即席の集団間でも好意的な感情や行動、認知を示す場合はその集団を高く評価したり優遇するといったひいきが起こります。

4.正答
集団のサイズは3~4人までは同調は起こりやすくなるが、5~6人以上になるとほとんど増大しないか減少していきます。

5.誤答
集団的思考は、集団で合議を行う場合に不合理あるいは危険な意思決定が容認されること、またはそれにつながる意思決定パターンのことです。
集団の凝集性(まとまり)が高いほど集団で考えていることが適切かどうかの判断能力が損なわれる状況が高くなります。

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03

1.誤答。社会的促進は慣れなかったり複雑な作業ではパフォーマンスが下がります。

2.誤答。pmだと低能力が2つ備わっていることになるので優位になることはありません。

3.誤答。人は自分の所属する集団を高く評価し、所属しない集団を低く評価する傾向にあります。

4.正答。通常通り。

5.誤答。集団思考は集団で合議を行う場合に不合理あるいは危険は意思決定が容認されることを言います。

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