精神保健福祉士の過去問
第16回(平成25年度)
障害者に対する支援と障害者自立支援制度 問140

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問題

第16回(平成25年度) 精神保健福祉士国家試験 障害者に対する支援と障害者自立支援制度 問140 (訂正依頼・報告はこちら)

事例を読んで、 Aさんに対する相談支援事業所の職員の助言に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
身体障害のある Aさん(25歳、女性)は、 B さん(27歳、男性)と結婚し、半年前に出産した。子どもの発達・発育は良好である。 Aさんは障害程度区分4で二肢以上に麻痺があり「歩行」「移乗」「排尿」「排便」のどれもが自立していない。また、就労はしていない。これまで夫とともに子育てをしてきたが、最近夫が入院し、退院のめどは立っていない。貸しビル業による不動産収入があり経済的には支障はない。
Aさんは自宅で子育てをすることを強く決意しており、相談支援事業所に相談に来た。
  • 重度訪問介護に含まれる育児支援の利用を助言する。
  • 母子生活支援施設の利用を助言する。
  • 子どもの障害児通所支援の利用を助言する。
  • 母子のレクリエーションや休養のために、母子休養ホームの利用を助言する。
  • 通所による生活介護を、子どもとともに利用するよう助言する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。問題文中の「Aさんは障害程度区分4で二肢以上に麻痺があり『歩行』『移乗』『排尿』『排便』のどれもが自立していない」ということ「自宅で子育てしたい」という点がポイントです。Aさんの障害の状況は重度訪問介護の対象者に当てはまります。また、このサービスには育児支援があります。

他の選択肢については以下のとおりです。

2→母子生活支援施設は、児童福祉法第38条に規定されている施設で「配偶者のない女子又はこれに準ずる事情にある女子及びその者の監護すべき児童を入所させて、これらの者を保護するとともに、これらの者の自立の促進のためにその生活を支援し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設」とあります。Aさんの「自宅で子育てしたい」という要望に沿ったものではありません。

3→Aさんは障害者ですがAさんのお子さんはこの問題文からは障害を持っているとはいえません。よって該当しないサービスです。

4→母子休養ホームは、母子家庭の家族が、宿泊旅行や休養のために無料または低額の料金で利用することができる施設です。よって、Aさんの状況や目的に合致したものではありません。

5→生活介護事業(通所)は障害者総合支援法に基づき、在宅の方々を対象にした日中活動プログラムを提供するところです。健康の維持を基本に運動や調理、音楽、外出、四季折々の行事やレクリエーションなどの活動を行います。よって、Aさんの状況や目的に合致したものではありません。

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02

正解は1です。
重度訪問介護の対象になるのは、障害程度区分が区分4以上かつ、以下の(1)(2)どちらにも当てはまる人です。
(1) 二肢以上に麻痺等があること
(2) 障害程度区分の認定調査項目のうち「歩行」「移乗」「排尿」「排便」のいずれも「できる」以外と認定されていること

この重度訪問介護サービスには、育児支援の提供も含まれています。

その他の選択肢は以下のとおりです。
2・・・母子生活支援施設は、18歳未満の子どもを養育している母子家庭、あるいは母子家庭に準じる家庭の女性が、子どもと一緒に利用する施設です。(場合により入所中の子どもが満20歳になるまで利用可能)
配偶者のいるAさんの状況にはあてはまりません。

3・・・Aさんの子どもが障害をもっているわけではありません。

4・・・母子休養ホームを利用できるのは、母子家庭です。

5・・・Aさんは自宅で子育てすることを希望しているため、通所でのサービスはニーズを満たしません。また、通所による生活介護を子どもと一緒に利用する仕組みもありません。

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03

1 .○ Aさんの障害程度は、重度訪問介護に匹敵するもので、その中には育児支援も含まれています。自宅での子育てを希望するAさんには最適と思われます。
 
2 × 母子生活支援施設は、配偶者がいて経済的に困らず、また施設入所ではなく自宅を希望しているAさんには不適です。

3 × 子ども自身の障害はないので、不適切です。 

4 × 母子休養ホームは母子家庭が利用できる施設で、Aさんには不適切です。 

5  × いわゆるデイサービスの利用をAさんは希望しているわけではなく、またデイサービスは子どもと一緒に通う形態のサービスではありません。

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