精神保健福祉士の過去問
第17回(平成26年度)
社会理論と社会システム 問96

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問題

第17回(平成26年度) 精神保健福祉士国家試験 社会理論と社会システム 問96 (訂正依頼・報告はこちら)

法と社会、そこに成立する秩序との関係に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • ホッブズ問題とは、人々の私的利益の追求こそが、万人の万人に対する闘争状態を克服することを明らかにした議論のことをいう。
  • 合法的支配とは、形式的に正しい手続きを経て定められた法に基づいていることを理由に、人々がその支配を受け入れていることをいう。
  • 抑圧的法とは、支配者が被支配者を抑圧し黙らせるための手段として用いられるが、支配者自身もその法の支配を受けなければならないものをいう。
  • 応答的法とは、法が政治から分離され、社会のメンバーすべてが等しく従うべき普遍的なルールとして形式化され、体系化されたものをいう。
  • 自律的法とは、普遍性を維持しつつも社会の要請に応えるために、より柔軟で可塑的な運用を可能にする新たな法のあり方のことをいう。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

1.ホッブス問題とは、人々の私的利益の追求により、万人の万人に対する闘争状態が引き起こされるという問題です。

2.合法的支配とは、形式的に正しい手続きを経て定められた法に基づいていることを理由に、人々がその支配を受け入れていることをいいます。

3.抑圧的法とは、支配者が被支配者を抑圧し黙らせるための手段として用いられますが、支配者自身はその法の支配に縛られないことが少なくありません。

4.応答的法とは、普遍性を維持しつつも社会の要請に応えるために、より柔軟で可塑的な運用を可能にする新たな法のあり方をいいます。

5.自律的法とは、法が政治から分離され、社会のメンバーすべてが等しく従うべき普遍的なルールとして形式化され、体系化されたものをいいます。

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02

正答【2】

1.誤答
ホッブス問題は、人々が私的利益の追求こそが万人の万人に対する闘争という状態が生じると主張しています。


2.正答
合理的支配とはマックス・ヴェーバーによって提唱された、支配三類型の一つです。
正当な手続きによって定められた法律によって権力の正当化や人々を支配することを受け入れていることです。


3.誤答
抑圧的法は、支配者が権力によって被支配者を服従させるための法ですが、支配者自身がそれに従わなければならないことはありません。


4.誤答
これは「自律的法」の説明です。


5.誤答
これは「応答的法」の説明です。

参考になった数4

03

法と社会、そこに成立する秩序との関係に関する問題です。

選択肢1. ホッブズ問題とは、人々の私的利益の追求こそが、万人の万人に対する闘争状態を克服することを明らかにした議論のことをいう。

×

ホッブズ問題とは、人々の私的利益の追求こそが、万人の万人に対する闘争状態を生み出すが、そこでいかに社会的な秩序が可能になるかという問題です。

選択肢2. 合法的支配とは、形式的に正しい手続きを経て定められた法に基づいていることを理由に、人々がその支配を受け入れていることをいう。

ウェーバーの理論で、支配には、「伝統的支配」、「カリスマ的支配」、「合法的支配」の3つが挙げられています。

合法的支配とは、形式的に正しい手続きを経て定められた法に基づいていることを理由に、人々がその支配を受け入れていることをいいます。

選択肢3. 抑圧的法とは、支配者が被支配者を抑圧し黙らせるための手段として用いられるが、支配者自身もその法の支配を受けなければならないものをいう。

×

抑圧的法とは、支配者が被支配者を抑圧し黙らせるための手段として用いらます。

その法は、支配者の恣意に委ねられている、とされています。

選択肢4. 応答的法とは、法が政治から分離され、社会のメンバーすべてが等しく従うべき普遍的なルールとして形式化され、体系化されたものをいう。

×

ノネとセルズニックによる応答的法モデルについて述べられています。

応答的法とは、法の目的と政治の目的が統合されています。

普遍性を維持しつつも社会の要請に応えるために、より柔軟で可塑的な運用を可能にする新たな法のあり方のことをいいます。

選択肢5. 自律的法とは、普遍性を維持しつつも社会の要請に応えるために、より柔軟で可塑的な運用を可能にする新たな法のあり方のことをいう。

×

ノネとセルズニックによる応答的法モデルについて述べられています。

自律的法とは、法が政治から分離され、社会のメンバーすべてが等しく従うべき普遍的なルールとして形式化され、体系化されたものです。

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