精神保健福祉士の過去問
第17回(平成26年度)
現代社会と福祉 問103
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問題
第17回(平成26年度) 精神保健福祉士国家試験 現代社会と福祉 問103 (訂正依頼・報告はこちら)
社会的リスクに関する次の記述のうち、「ベヴァリッジ報告」で想定されていなかったものを1つ選びなさい。
- 疾病により労働者の収入が途絶えるおそれ
- 勤務先の倒産や解雇により生計の維持が困難になるおそれ
- 老齢による退職のために稼働収入が途絶えるおそれ
- 保育や介護の社会化が不充分なため、仕事と家庭の両立が困難になるおそれ
- 稼得者の退職や死亡により被扶養者の生活が困窮するおそれ
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この過去問の解説 (3件)
01
ベヴァリッジ報告では、ナショナル・ミニマムの所得保障が基本的目標とされています。1.2.3.5.の収入の途絶えや生活が困窮するおそれについては想定されていましたが、4.の仕事と家庭の両立が困難になるおそれについては想定されていませんでした。
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02
×1 . 「疾病により労働者の収入が途絶え」ることによる貧困に陥るおそれは、べヴァレッジ報告において想定されています。
×2 . 「勤務先の倒産や解雇により生計の維持が困難になるおそれ」も想定されています。
×3 . 「老齢による退職のために稼働収入が途絶えるおそれ」は、想定されています。
○4 . 「保育や介護の社会化が不充分なため、仕事と家庭の両立が困難になるおそれ」は想定されていないです。当時のイギリスでは、女性の社会進出は一般的ではなく、保育や介護と仕事の両立は、問題ではありませんでした。
×5 . 「稼得者の退職や死亡により被扶養者の生活が困窮するおそれ」は想定されていました。
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03
1942年に発表されたべヴァリッジ報告では、基礎となる最低生活は国の責任、それ以上の快適さや満足さなどの生活は個人の責任としました。
選択肢の1、2、3、5は、いずれも収入の途絶えや生活の維持に関する最低生活を脅かす出来事であるので、べヴァリッジ報告の中で想定されていた社会的リスクであると言えます。
選択肢4は、最低生活が営めていることを前提とした問題であるので、想定の中には入っていませんでした。
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