精神保健福祉士の過去問
第18回(平成27年度)
精神保健福祉相談援助の基盤 問27
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問題
第18回(平成27年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉相談援助の基盤 問27 (訂正依頼・報告はこちら)
統合失調症のAさん(55歳、男性)は、母親(80歳)と同居している。母親は認知症の進行により徘徊が目立つようになり、Aさんも母親も通院を中断してしまった。家の中で怒鳴り合う声がしばしば聞こえるようになり、高齢者虐待を疑った近隣住民から地域包括支援センターに通報があった。地域包括支援センター職員は、Aさん親子への支援について基幹相談支援センターのB精神保健福祉士に協働を求めた。B精神保健福祉士は、関係する多機関を交えた協議を提案した。
次のうち、B精神保健福祉士が行ったAさんへの権利擁護の機能として、適切なものを1つ選びなさい。
次のうち、B精神保健福祉士が行ったAさんへの権利擁護の機能として、適切なものを1つ選びなさい。
- 発見機能
- 代行機能
- 教育機能
- 情報提供機能
- ネットワーキング機能
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この過去問の解説 (3件)
01
1:発見機能は、ソーシャルワーカーが権利を侵害されている当事者の状況に気づき、問題を発見し、提示する機能です。事例は、近隣住民の通報(発見)によって、地域包括センターの職員とB精神保健福祉士の協働へとつながりました。よって誤りです。
2:例えば、日常生活自立支援事業(地域福祉権利擁護事業)において、ソーシャルワーカーが、福祉サービス利用のための利用手続きや金銭管理などを当事者の代理で行うことが代行機能になりますが、事例では代行は行われていませんので、誤りです。
3:教育機能とは、ソーシャルワーカーがスーパービジョンやコンサルテーションなどで、所属する機関の職員への権利擁護の意識づけや、地域の市民に対する啓発などを実施する機能のことです。事例では、行われていませんので誤りです。
4:情報提供機能は、権利擁護を行うために情報の提供や共有をし、当事者のニーズを引き出す機能です。事例では、B精神保健福祉士が、関係機関への協議を提案している段階です。Aさんへの具体的な働きかけはまだされていないと推測できますので誤りです。
5:ネットワーキング機能は、連携や調整などを通して、新たな資源やネットワークの構築につなげていく支援です。生活の権利の実現の幅が広がる可能性があります。関係する多機関を交えた協議の提案は、ネットワーキング機能ですので、正解です。
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02
1.Aさん親子への支援を発見したのは近隣住民のため、発見機能をB精神保健福祉士が行ったとはいえません。
2.事例からは、Aさん親子の行為を代行している内容は読み取れません。
3.事例からは、Aさんに教育的な行為を行っている内容は読み取れません。
4.事例からは、Aさんに情報提供を行っている内容は読み取れません。
5.Aさん親子への支援について基幹相談支援センターのB精神保健福祉士に協働を求めたことが、ネットワーキング機能にあたります。
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03
1.発見機能は、ソーシャルワーカーが権利を侵害されている当事者を取り巻く状況に対し、権利の侵害が発生している問題を発見し、それを提起する機能です。この事例では最初は近隣住民の通報によりますので機能してはいません。
2.代行機能は、代理行為のことです。クライアントの生活の一部を肩代わりすることです。事例ではその場面はみられません。
3.教育機能は、ソーシャルワーカーがスーパービジョンやコンサルテーションを行うことです。事例ではその場面はみられません。
4.情報提供機能は、関係機関と情報の共有や、生活に必要な社会福祉制度の情報提供を行います。事例ではその場面はみられません。
5.ネットワーキング機能は、関わる人々とのネットワークの構築につなげていく支援です。B精神保健福祉士は、関係する他機関を交えた協議を提案しており、事例からネットワーキング機能が働いていることがわかります。
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