精神保健福祉士の過去問
第18回(平成27年度)
精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問40
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問題
第18回(平成27年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問40 (訂正依頼・報告はこちら)
社会生活技能訓練(SST)の基本訓練モデルに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- ガイドブックに従い、基本的社会生活技能を系統的に練習する。
- 訓練場面は、メンバー相互の話合いでセッションごとに決定される。
- リーダーが手本を示し、メンバーが順に演じて相互に比較する。
- 参加している他のメンバーからの問題点の指摘が重視される。
- 練習したことを実生活の中で実践するチャレンジ課題(宿題)が出される。
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この過去問の解説 (3件)
01
社会生活技能訓練(SST)とは、認知行動療法の一つであり、人が社会で生きていくうえで必要とされる重要な社会生活技能を身につける訓練です。我が国では、「基本訓練モデル」が主流ですが、「社会生活問題解決モデル」や「ステップ・バイ・ステップ方式」などもあります。
1:ガイドブックに従い基本的社会生活技能を系統的に練習するのは、「社会生活問題解決モデル」(モジュール)によるSSTです。よって誤りです。モジュールによるSSTには、服薬自己管理、症状自己管理、基本会話技能、余暇の過ごし方、地域生活への再参加プログラムなどがあります。学習課程がDVDやガイドブックなどと共にパッケージされています。
2:訓練場面でメンバー相互の話し合いによりセッションごとに決定されるのは、「ステップ・バイ・ステップ方式」です。ステップ・バイ・ステップ方式では、技能のステップに関する話し合いが具体的に行われます。基本訓練モデルでは、練習する本人の希望により練習課題を設定し、訓練を進めます。メンバー相互の話し合いによる訓練場面の設定はありません。よって誤りです。
3:リーダーが手本を示し、メンバーが順に演じて相互に比較するのは、「ステップ・バイ・ステップ方式」の進め方です。リーダーが手本を示した後に、参加者と共に振り返りを行い、次に悪い見本である弁明モデルをリーダーが示し、手本と悪い見本の比較を行います。その後に参加者のロールプレイとなります。基本訓練モデルでは、必ずしも手本を示し比較する必要はありません。よって誤りです。
4:SSTは、認知行動療法の1つであり、認知(考え方)を修正し、対人関係を良好に維持することを目的とするものです。どのようにすれば認知(考え方)をより良いものへと変えていけるかを訓練します。参加している他のメンバーからの問題点の指摘が重要視されるのではなく、さらに良くする点を考えることに重きを置きます。よって誤りです。
5:SSTでは、訓練の中だけで終えるのではなく、実際の場面でもできるようになることが大切です。このため、練習したことを実生活の中で実践するチャレンジ課題(宿題)が出されます。よって正解です。基本訓練モデルだけでなくステップ・バイ・ステップ方式でもチャレンジ課題が出されます。
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02
1.ガイドブックに従い、基本的社会生活技能を系統的に練習するのは、社会生活技能訓練(SST)の自立生活技能プログラム(モジュール)です。
2.基本訓練モデルでは、訓練場面はあらかじめ設定していた場面で行われます。メンバーの話し合いで決定されるものではありません。
3.SSTでは、メンバーの演じた内容を相互に比較することはありません。
4.SSTでは、問題点ではなく、良かったところを伝えることが重視されます。
5.SSTでは、練習したことを実生活の中で実践するチャレンジ課題(宿題)が出されます。
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03
1.基本訓練モデルは6~8名のグループを作りリーダーとコリーダーで行われます。課題を挙げて、対人関係や生活の全般的な事柄を取り上げます。基本的社会生活技能は、「モジュール」というガイドブックを用いて行うことです。「服薬自己管理」「基本基本会話」など領域別に分かれています。
2.基本訓練モデルでは、メンバー相互の話し合いで進行しません。問題場面を設定し、目標を細かく分解し、スモールステップで訓練をすすめていきます。ロールプレイで話しかける練習を他のメンバーと一緒に行うなど、進め方の形ができています。
3.メンバーの演じた内容を相互に比較するやりかたは、ステップバイステップ(共通課題)方式といいます。自己流はおいておき、学習するスキルを新たに学ぶ形です。カリキュラム、指導計画があり、セッションではリーダーがモデルとなって手本を示します。
4.基本訓練モデルでは、問題点の指摘は重要視しません。ほめること、承認することの正のフィードバックが基本となります。
5.基本訓練モデルでは、練習したことを実生活の中で実践するチャレンジ課題(宿題)が出されます。取り組める宿題を設定していきます。
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