精神保健福祉士の過去問 第18回（平成27年度） 心理学理論と心理的支援 問90

正解は1です。

アメリカの医師フリードマンとローゼンマンは、多くの臨床経験の中から心疾患にかかりやすい性格を発見しました。それがタイプA性格です。このタイプAの人々に共通する性格行動パターンは
●負けず嫌いで競争心が強い。
●成功願望が強く野心的で出世欲が強い。
●同時に多数の仕事を抱えつつやり遂げようとする。
●せっかちで短気。
●常に時間に追われ攻撃的で敵意を抱きやすい。
などです。

さらにタイプAと反対の性格行動パターンをとして、タイプBの性格行動パターンをあげています。タイプBの人々に共通する性格行動パターンは
●過剰な競争心を抱かず敵意も抱かない。非攻撃的。
●無理せずマイペースでせかせかや苛立ちがない。
●ゆったりと着実に仕事をこなす。
●自分の築いた功績や実績を自慢の材料にしない。
●周囲との協調性に富み周りと楽しく付き合える。
などです。

1：同時にいくつもの仕事を引き受けて、次々とやってくる締め切りに追われる。はタイプAの特徴ですので正解です。

2：課題に取り組むときは、1つのことにじっくり時間をかけて行う。はタイプAの特徴ではありません。ゆったりと着実に仕事をこなすタイプBに当たります。よって誤りです。

3：他の人との競争を嫌い、競争のない場面で本来の力を発揮する。は負けず嫌いで競争心が強いタイプAの特徴と真逆ですので誤りです。
タイプAと真逆のタイプBの特徴と考えられます。

4：他の人に親しみを感じやすく、柔和で協力的な対応をする。は タイプBの特徴ですので誤りです。

5：成果を挙げたとしても、組織内での地位にはこだわらない。は野心的で出世欲が強いタイプAとは真逆ですので誤りです。タイプBの特徴と考えられます。

正解は１です。

フリードマンとローゼンマンによって提唱されたタイプA行動パターンは、冠状動脈性の心疾患と関連があると報告されています。

１．タイプA行動パターンは、同時にいくつもの仕事を引き受けて、次々にやってくる締切りに追われます。最も適切な回答といえます。

２．タイプA行動パターンは、課題に取り組むときには、多くの課題を時間に追われながら行います。

３．タイプA行動パターンは、他の人との競争を好み、競争のある場面で本来の力を発揮します。

４．タイプA行動パターンは、他の人に強い敵意性や攻撃性を認めます。

５．タイプA行動パターンは、成果を挙げたときに、組織内の地位にこだわります。

フリードマンとローゼンマンが虚血性心疾患の患者に対して構造化面接を実施した際、共通点としてタイプA行動パターンがあることを提唱した。

・成功願望や競争心が強く、野心的で負けず嫌いである。
・時間的な切迫感や心理的なイライラ感を持ち、時間や仕事に追われることが多く余裕が見られない。
・他人に対して攻撃性や敵対心が強く、反対や抵抗をされるとすぐに怒る。
・頑張らなければならない、競争に勝ち成功しなければならないといった、脅迫性が強い。

以上の特徴が書かれているのは、1。

タイプA行動パターンとは、虚血性心疾患の発症に関係があると言われているものです。
特徴として下記のようなものがあげられます。
・競争的
・野心的
・精力的な性格
・機敏
・時間に追われている感じ
・攻撃的で敵意を持ちやすい
など。

１、精力的に行動をしていることから、タイプＡに当てはまっています。

２、１つのことをじっくりと行うことから、タイプAにはあてはまりません。

３、「競争を嫌い」とあることから、タイプAには当たりません。

４、タイプAは、攻撃的で敵意を持ちやすいことから、この記述は当てはまりません。

５、成果を上げたら、認められたいのがタイプAの特徴です。よって当てはまりません。

以上のことから、正解は１です。