精神保健福祉士の過去問
第18回(平成27年度)
現代社会と福祉 問105
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問題
第18回(平成27年度) 精神保健福祉士国家試験 現代社会と福祉 問105 (訂正依頼・報告はこちら)
福祉サービス利用者のニーズに関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
- 政府による資源配分では、ニーズ原則が貫かれている。
- ニーズの質や水準にかかわりなく、サービスに定額の負担を課すことを、普遍主義という。
- ニーズ充足の評価には、主観的評価も含まれる。
- サービス情報が公開されていれば、ニーズが潜在化することはない。
- その人の主観的な欲求が表現されたもの以外は、ニーズとはみなせない。
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この過去問の解説 (4件)
01
ニーズとは、必要や要求のことです。対象となる人が、どのような社会資源やサービスを求めているのかを示します。
1:ニーズに基づいて必要性の高い人へ多くの資源やサービスを配分する考え方を「必要原則」(ニーズ原則)といい、その人の貢献の程度に応じてより多く貢献した人へ多くの資源やサービスを配分する考え方を「貢献原則」といいます。政府による資源配分では、ニーズ原則のみが貫かれているのではなく、貢献原則に沿った配分もされます。よって誤りです。
2:普遍主義とは、ニーズの質や水準にかかわりなく、資力調査も行わず(所得や資産などに関係なく)資源やサービスを配分することです。よって誤りです。
3:ニーズの充足の評価では、客観的評価だけではなく、利用者本人がどのように感じているかのような主観的評価も大切です。よって正解です。
4:サービスの情報が公開されていても、本人がニーズを自覚していない場合や、何らかの事情で本人がニーズを表明できない場合は、ニーズが潜在化してしまうことがあります。よって誤りです。
5:ブラッドショーによると、その人の主観的な欲求が表現されたニーズを「表明されたニーズ」と分類し、それ以外に、「規範的ニーズ」(専門職などが社会的規範に基づき判断)「比較ニーズ」(サービスの利用者と利用していない者を比較して判断)「感得されたニーズ」(本人が自覚しているがまだ表明されていないニーズ)の分類をしています。よって誤りです。
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02
1.政府による資源配分のなかには、必要であるかないかに関わらず一律に配分されるものもあるため、適切とはいえません。
2.普遍主義とは、ニーズの質や水準にかかわりなく、サービスを提供することで、定額の負担を課すことではありません。
3.ニーズ充足の評価には、主観的評価も含まれます。
4.サービス情報が公開されていても、その情報にたどり着けない人や、そもそもニーズを自覚していない人もいるため、ニーズが潜在化することはあります。
5.主観的な欲求以外にも、規範的なものや、比較して必要といえるものもニーズとして存在します。
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03
1→政府による資源配分は、サービス利用者のニーズの有無に拠らない場合もあります。ニーズが必ずあるというわけではありません。
2→普遍主義は、ニーズがあれば資源を供給することになる考え方です。負担を課すものではありません。
3→ニーズ充足の評価には、主観的評価も含まれます。福祉サービスを利用して、利用前より自らの生活がよいものになったかを評価していきます。
4→サービス情報が公開されていても、自分のニーズに気づけていない人もいます。潜在化とは表面上わからない状態という意味です。
5→表面化された主観的な欲求に加え、規範的ニーズ、比較ニーズというものもあります。
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04
ニーズについて、広い範囲で出題されており、専門用語からどの内容を問われているのか推測する必要があります。
1× ニーズ(必要)原則とは、個人それぞれが必要とする度合いで配分量を決めることです。
政府による資源配分の中には、厚生年金のような貢献原則を取ることもあります。
2× 普遍主義は、ニーズの質や水準に関わらず「資源分配」をすることであり、サービス負担を均一にすることではありません。
3〇 正しいです。ニーズには、「スピリチュアル(霊的)」のような主観的な評価も含まれています。
4× ニーズが潜在化する原因は「ニーズを認識できていない」ことにあります。つまり、サービス情報を公開すれば、ニーズを認識できるとは言い切れません。
5× ブラッドショーの提唱した欲求では、主観的な欲求が表現されたもの以外に、「感得されたニード」、「規範的ニーズ」「比較ニーズ」があります。
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