精神保健福祉士の過去問
第18回(平成27年度)
地域福祉の理論と方法 問113
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問題
第18回(平成27年度) 精神保健福祉士国家試験 地域福祉の理論と方法 問113 (訂正依頼・報告はこちら)
地域福祉に関する理念や概念に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- ローカルガバナンスとは、地方自治体における議会による統治を意味する概念である。
- ソーシャルインクルージョンとは、全ての人々を排除せず、包摂し、共に生きることができる社会を目指す考え方である。
- 地域福祉における住民主体の原則とは、サービス利用者としての地域住民の主体性を重視した考え方である。
- 脱施設化とは、児童と高齢者が福祉施設から地域生活に移行していくための取組を指す。
- 社会的起業とは、企業による収益拡大を目的とした新規事業開発のことを指す概念である。
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この過去問の解説 (4件)
01
1:ローカルガバナンスは、地方自治体における議会による統治のみを意味する概念ではなく、地域住民もその担い手として、行政と協働し、政策形成や運営に携わることを意味しています。よって誤りです。
2:ソーシャルインクルージョンは、社会的包摂などと訳され、障がい者や社会的に弱い立場にある人々を含む全ての人々を排除せず、包摂し、共に生きることのできる社会を目指す考えです。よって正解です。
3:地域福祉における住民主体の原則は、サービス利用者としての主体性のみを重視しているのではありません。サービスの提供者や政策決定過程における主体性も重要です。よって誤りです。
4:脱施設化は、対象を児童と高齢者に限定したものではありません。障がい者も対象として、福祉施設から地域生活へ移行するための取り組みです。よって誤りです。
5:社会的起業は、社会問題の解決や改善のために事業を興すことで、社会貢献の達成を目指します。収益拡大を目的とした新規事業開発のことを指すのではありません。よって誤りです。
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02
1.ローカルガバナンスとは、地方自治体に加え、住民、NPO、民間企業なども協働して統治をする概念です。
2.ソーシャルインクルージョンとは、全ての人々を排除せず、包摂し、共に生きることができる社会を目指す考え方です。
3.地域福祉における住民主体の原則とは、サービス利用者かどうかは関わらず、地域住民の主体性を重視した考え方です。
4.脱施設化の対象には、児童と高齢者だけでなく、障害者などの福祉施設を利用している人々も含まれています。
5.社会的起業とは、収益拡大を第1の目的とせず、福祉や環境など社会的課題の解決を目的とした新規事業開発のことを指す概念です。
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03
地域福祉の基本問題です。問題文をしっかり読めば確実に得点できます。
1× 地方自治体だけでなく、住民や地域コミュニティなども含めた概念です。
2〇 正しいです。
逆に排除することを「ソーシャルイクスクルージョン」といいます。
3× 福祉サービスでは対応できない事(地域問題、社会的排除)についても、その解決に当たって住民による主体性の原則が重視されることもあります。
4× 脱施設化は、基本的には知的障害を持つものに対して施設で保護するのではなく、地域社会で暮らせるようにすることを指します。
5× 社会問題の解決を目的としています。
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04
地域福祉に関する理念や概念の中の「対象」についての問題です。
1→ローカルガバナンスとは、地方自治体だけでなく、社会サービス、財政、企業福利、市民団体、社会教育などにおける議会による統治を意味する概念です。
2→ソーシャルインクルージョンとは、全ての人々を排除せず、包摂し、共に生きることができる社会を目指す考え方です。
3→ 地域福祉における住民主体の原則とは、サービス利用者だけでなく、その地域で暮らす住民も住民主体の対象に含まれています。
4→脱施設化の対象は、児童と高齢者だけでなく障害者も含まれます。
5→社会的起業とは、社会問題の解決を目的として収益事業に取り組む事業体のことをいいます。この中にはソーシャル・ビジネスも含まれます。
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