精神保健福祉士の過去問
第18回(平成27年度)
権利擁護と成年後見制度 問157
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問題
第18回(平成27年度) 精神保健福祉士国家試験 権利擁護と成年後見制度 問157 (訂正依頼・報告はこちら)
法定後見における保佐に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- 保佐開始の審判を本人が申し立てることはできない。
- 保佐人に対して、同意権と取消権とが同時に付与されることはない。
- 保佐人が2人以上選任されることはない。
- 法人が保佐人として選任されることはない。
- 保佐人が日常生活に関する法律行為を取り消すことはできない。
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この過去問の解説 (3件)
01
法定後見制度とは、本人の判断力が低下した場合に家庭裁判所の審判で成年後見人等が決定され、本人を法律的に保護し支えるための制度です。法定後見制度では、本人の判断能力の程度により下記のよう類型されます。
➀;本人の判断能力が全くない場合→後見
➁;本人の判断力が特に不十分な場合→保佐
➂;本人の判断力が不十分な場合→補助
1:保佐開始の審判を本人も申し立てができますので誤りです。本人以外にも配偶者、4親等内の親族、後見人なども申し立てができます。後見、保佐、補助全ての類型で本人申し立てができます。
2:保佐人に対して、同意権と取消権が同時に付与されることがありますので誤りです。
※同意権とは本人の行為に後見人等が同意することにより、法律的に効果が認められる権利です。
※同意なしの契約は取り消しが可能となります。この取り消す権利を取消権といいます。
3:保佐人が2人以上選任されることもありますので誤りです。1人で対応できない場合などに複数選任されます。
4:法人が保佐人として選任されることもありますので誤りです。社会福祉法人やNPO法人のような法人後見人が選任され、後見人の役割を担うこともあります。
5:保佐人は、日常生活に関する法律行為を取り消すことはできませんので正解です。
日常生活に関する行為は、日用品の購入やその他日常生活に関する行為です。
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02
法定後見制度は、すでに判断能力が不十分な状態になっている場合に、申し立てにより、家庭裁判所が選任した後見人等によって、本人の財産や権利を守ることを支援する制度で、
・後見
・保佐
・補助
の3種類があります
1、保佐開始の申し立てができるのは、本人、配偶者、四親等以内の家族などで、本人も申立てができます。
2、民法13条により、重要な財産管理に関する行為については、保佐人は同意権と取消権を同時に付与されます。
3、保佐人は1人に限らず複数選任することが可能です。
4、民法876条の2により、法人も保佐人になることができます。
5、保佐人は、日常生活に関する法律行為は取消すことができません。重要な財産管理に関する行為は、保佐人が取り消しをできます。
以上から、正解は5です。
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03
1.本人も保佐開始の審判を申し立てることができます。
2.保佐人に対して、同意権と取消権とが同時に付与されることはあります。
3.保佐人が2人以上選任されることもあります。
4.法人が保佐人として選任されることもあります。
5.保佐人が日常生活に関する法律行為を取り消すことはできません。
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