精神保健福祉士の過去問
第20回(平成29年度)
社会理論と社会システム 問21

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第20回(平成29年度) 精神保健福祉士国家試験 社会理論と社会システム 問21 (訂正依頼・報告はこちら)

「平成28年における少年非行、児童虐待及び児童の性的搾取等の状況について」( 警察庁 )に示された児童虐待に関する検挙状況についての次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  • 検挙件数は、身体的虐待よりも心理的虐待の方が多い。
  • 被害児童数は、平成24年以降の5年間で変化はない。
  • 加害者数は、養親・継親よりも実親の方が多い。
  • 加害者数は、男性と女性で差がない。
  • 被害児童数は、男児は女児の1.5倍である。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正答は「3」です。

1. 身体的虐待は検挙件数の約8割を占め、一方で心理的虐待は2.9%です。

2. 2012(平成24)年から2013(平成25)年にかけて減少しましたが、2014(平成26)年以降は増加傾向にあります。

3. 正解です。実父、実母ともに多くなっています。

4. 加害者は男性の方が多いです。

5. 被害児童は男児の方が多いですが、その差は3.6%と大きな差はありません。

参考になった数19

02

正解は3です。
平成28年の児童虐待の加害者は、実父465件・実母301件。養・継父170件、養・継母6件よりも多くなっています。

その他の選択肢については、以下のとおりです。

1.平成28年の検挙件数は、身体的虐待が866件、心理的虐待が31件です。

2.被害児童数は、平成24年から平成25年にかけて539件⇒526件に減少していますが、それ以降は757件⇒853件⇒1108件へと増加の一途をたどっています。

4.加害者は、男性のほうが多い傾向にあります。

5.被害児童の数は、男児と女児で大きな差はありません。

参考になった数6

03

正答【3】

1.誤答
平成28年における児童虐待の検挙件数で最も多いのは、身体的虐待が886件で全体の約8割を占め、前年比で27.5%でした。その他は、性的虐待162件、心理的虐待31件、ネグレクト22件となっています。


2.誤答
児童虐待の被害児童数は、平成18年以降増加傾向にあります。特に近年は急増しており平成28年には1000人を超えた1108人となっています。平成29年(1,168人)、平成30年(1,394人)、令和元年(1,991人)となっています。


3.正答 
被害児童と加害者の関係で最も多いのは、実父で次いで実母、養父・継父、養母・継母となり、実親が加害者であるものが大半を占めています。
平成28年では、実父による加害は465件、実母による加害が301件、養父・継父は170件、養母・継母では6件でした。


4.誤答 
設問3で説明したとおり、男性による加害が圧倒的に多く、男性の加害者792人(71.2%)となっているのに対して、女性の加害者は321人(28.8%)となっています。


5.誤答 
被害者児童数は、男児が574人(51.8%)、女児が534人(48.2%)で、男児と女児の性差に大きな差はみられません。しかし、被害内容をみると身体的虐待は男児が多く、性的虐待に至ってはほぼ女児が被害者となっています。

参考になった数5