精神保健福祉士の過去問
第20回(平成29年度)
現代社会と福祉 問26

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問題

第20回(平成29年度) 精神保健福祉士国家試験 現代社会と福祉 問26 (訂正依頼・報告はこちら)

世界保健機関( WHO )による「健康の社会的決定要因」に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  • 集団間の健康における格差と社会経済的境遇との関連に着目する概念である。
  • 個人の学歴や所得は、社会的決定要因から除外される。
  • ソーシャルキャピタル( 社会関係資本 )は、社会的決定要因から除外される。
  • 健康格差を是正するための個別ケースへの介入に関する概念である。
  • 地域の経済的開発の状況は、健康格差の発生に影響を及ぼさない。

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この過去問の解説 (3件)

01

正答は「1」です。

1. 正解です。設問の通り、健康の社会的決定要因(SDH)とは、人々の健康状態を決定するのには経済的、社会的条件が重要な役割を果たしているという考えです。

2. 学歴や所得は、社会的地位や失業などと関連しており、その人の健康に影響を与えると考えられています。

3. ソーシャルキャピタル(社会関係資本)とは、地域における協力関係などの社会・地域における人々のつながりのことですが、この有無は健康に影響を与えると考えられています。

4. 個別ケースへの介入に関する概念ではなく、政策的な概念です。

5. 地域の経済的開発が進んでいる方が健康によく、開発の度合いによって格差が生じていると指摘されています。

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02

正解は1です。

「健康の社会的決定要因」とは、人々の健康状態を規定する経済的、社会的条件のことを指します。20世紀後半より、人々の健康状態や病気が自身をとりまくあらゆる条件に影響を受けることが広く認知され、研究が進むようになりました。

その他の選択肢については、以下のとおりです。

2.健康の社会的決定要因には、その人の社会的、経済的、政治的、環境的な条件が含まれます。

3.社会や地域における人々の信頼関係が活発化することで、社会の効率性を高めるという『ソーシャルキャピタル』。健康の社会的決定要因に含まれています。

4.社会的決定要因は政策としての概念であり、個別ケースへの介入に関する概念ではありません。

5.地域の経済状況が、人々の健康に格差を生むことは広く認知されています。

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03

正解は1です。

1→集団間の健康における格差と社会経済的境遇との関連に着目していきます。

2→個人の学歴や所得は、社会的決定要因に影響しています。

3→ ソーシャルキャピタル( 社会関係資本 )は、社会的決定要因に含まれています。

ソーシャルキャピタルとは、社会・地域における人々の信頼関係や結びつきを表す概念のことをいいます。

4→個別ケースへの介入に関する概念ではなく、政策としての概念です。

5→地域の経済的開発の状況は、健康格差の発生に影響を与えます。

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