精神保健福祉士の過去問
第20回(平成29年度)
精神疾患とその治療 問91
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問題
第20回(平成29年度) 精神保健福祉士国家試験 精神疾患とその治療 問91 (訂正依頼・報告はこちら)
次のうち、洞察的精神療法として、正しいものを1つ選びなさい。
- 芸術療法
- 行動療法
- 箱庭療法
- 自律訓練法
- 精神分析療法
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この過去問の解説 (3件)
01
1.芸術療法は、表現的精神療法です。
2.行動療法は、訓練的療法です。
3.箱庭療法は、表現的精神療法です。
4.自律訓練法は、訓練的療法です。
5.精神分析療法は、洞察的精神療法です。
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02
×2 . 行動療法は、人間の行動を観察し、良い行動を強化して適応的でない行動を減らしていく療法です。自分自身などについての洞察を深めるものではありません。
×3 . 箱庭療法は、砂箱の中に砂やフィギュアなどを配置し、自由に表現することによって、言葉や意識の中で理解できない内面の葛藤を超えたり、自己実現の方向を見出したりする療法です。言葉で洞察を深めていくものではありません。
×4 . 自律訓練法は、「右手が温かい」などの簡単な自己暗示の様式によって、自律神経の安定を図り、不安などの気持ちを安定させていくものです。洞察を深めていくものではありません。
〇5 . 精神分析療法は、自由連想による言語による治療です。過去の親子関係や人間関係などに起因する現在の葛藤や神経症などの原因を洞察していきます。
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03
精神療法(心理療法)は、心理的問題の解決や改善を目的として行われる治療技法です。
対象や状況に応じて以下の4つの療法に分かれます。
・支持的精神療法
・洞察的精神療法(精神分析療法・来談者中心療法など)
・表現的精神療法(遊戯療法・箱庭療法・芸術療法・心理劇など)
・訓練的療法(自立訓練法・行動療法・認知療法・森田療法など)
1.誤答
芸術療法は「表現的精神療法」の一つです
言葉では説明できないクライエントの世界や感情をイメージ表現手段を用いて理解し、問題解決の糸口を見出すことを目的としています。
絵画療法、音楽療法、心理劇、箱庭療法、舞踏療法、詩歌療法、コラージュ療法、造形療法などがあります。
2.誤答
行動療法は「訓練的療法」の一つです。
クライエントが現在抱えている行動上の問題(不安・恐怖など)に焦点を当て、その問題が行動と不適切な反応の結びつき、または適切な反応の未習得と考え、さまざまな技法によって不適切な反応を修正していきます。
3.誤答
箱庭療法は「表現的精神療法」の一つです。
セラピストが見守る中、クライエントが自発的に砂の入った箱の中にミニチュア玩具を置いたり、自由に何かを表現する、遊ぶということを通して行う心理療法です。
4.誤答
自律訓練法は「訓練的療法」の一つです。
自己暗示の練習によって段階的に全身の緊張を解くことで、疲労回復やストレス解消などの効果が期待できます。
5.正答
精神分析療法は「洞察的精神療法」の一つです。
クライエントの無意識に抑え込まれた欲動が精神症状を引き起こすと考え、クライエントが自由に思い浮かぶ考え(自由連想)を意識化することで人格構造に変化をもたらします。
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