精神保健福祉士の過去問
第20回(平成29年度)
精神疾患とその治療 問92

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問題

第20回(平成29年度) 精神保健福祉士国家試験 精神疾患とその治療 問92 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述のうち、精神科病院に入院中の者を隔離する場合の処遇の基準として、正しいものを1つ選びなさい。
  • 隔離の理由は症状軽快後に説明する。
  • 一つの隔離室への入室は二人までとする。
  • 精神保健指定医以外の医師が隔離を行う場合は、12時間までの制限がある。
  • 本人の意思により閉鎖的環境の部屋に入室させる場合も隔離である。
  • 隔離室入室中、医療スタッフはできるだけ患者との会話を避ける。

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この過去問の解説 (3件)

01

×1 . 隔離など行動の制限については、可能な限り本人に説明しなくてはなりません。

×2 . 隔離室は、個室なので、一人となります。

〇3 . 精神保健指定医以外の医師が隔離を行う場合は、12時間までの制限があり、それ以上は精神保健指定医の診断を受ける必要があります。

×4 . 本人の意思により閉鎖的環境の部屋に入室させる場合は隔離ではありません。隔離は本人の症状から本人または周囲に危険が及ぶ可能性が高く、隔離以外の方法で危険が避けられない場合にのみ行われる行動制限です。

×5 . 隔離室入室中、医療スタッフはできるだけ患者との会話を避けるのではなく、説明を行い、より良い状態に戻ることが出来るような介入を行うことが望ましいです。

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02

正解は3です。

「精神保健福祉法第37条第1項の規定に基づき厚生労働大臣が定める基準」において、処遇の基準が記されています。

1.「隔離を行うに当たっては、当該患者に対して隔離を行う理由を知らせるよう努める」と書かれています。症状軽快後でよいとの基準はありません。

2.隔離室への入室は一人一室となっており、「既に患者が入室している部屋に隔離のため他の患者を入室させることはあってはならない」と書かれています。

3.「12時間を超えない隔離については精神保健指定医の判断を要するものではない」と書かれています。これは、精神保健指定医以外の医師が隔離を行う場合は、12時間までの制限があることを意味します。

4.「本人の意思により閉鎖的環境の部屋に入室させることもあり得るが、この場合には隔離には当たらないものとする。」と書かれています。

5.「隔離を行っている間においては、定期的な会話等による注意深い臨床的観察と適切な医療及び保護が確保されなければならないものとする。」と書かれています。会話を避けるような基準はありません。

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03

正答【3】

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第三十七条第一項の規定に基づき厚生労働大臣が定める基準
第3章 参照
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=80136000&dataType=0&pageNo=1

1.誤答 
精神科病院に入院中の患者を隔離する場合には、隔離理由、期限、方法などをあらかじめ説明するように努めなければなりません。

2.誤答 
隔離室への入室目的は、当該患者を他の患者から遮断する行動の制限であるため、入室は一人だけです。

3.正答
本来、隔離は精神保健指定医しか行うことができないと定められいますが、12時間を超えない場合は一般の医師でも可能とされています。

4.誤答 
本人の意思により閉鎖的環境の部屋に入室させる場合には、隔離には当たりません。この場合、本人の意思による入室である旨の書面を得なければなりません。

5.誤答
隔離室に入室した患者に対しては定期的な観察が求められるため、声掛けや会話を定期的に行う必要があります。また、1日1回以上、医師の診察が必要になります。

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