精神保健福祉士の過去問
第20回(平成29年度)
精神保健の課題と支援 問97
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問題
第20回(平成29年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健の課題と支援 問97 (訂正依頼・報告はこちら)
いじめ防止対策推進法に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。
- 学校外で生じた児童生徒同士のトラブルも、いじめに該当することがある。
- 背景にいじめが疑われる自殺が生じた場合の調査についての規定がある。
- 児童生徒から教員に対して向けられる暴力の防止についての規定がある。
- 学校長に対する罰則の規定がある。
- インターネット上に書き込まれた悪口は、いじめの定義から除外されている。
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この過去問の解説 (3件)
01
〇1 . 学校外で生じた児童生徒同士のトラブルも、当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う行為であるので、いじめに該当することがあります。
〇2 . 重大事態が生じた場合、事実関係等の調査についての規定があります。
×3 . 児童生徒から教員に対して向けられる暴力の防止についての規定はありません。
×4 . 学校長に対する罰則の規定はありません。
×5 . インターネット上に書き込まれた悪口も、いじめの定義に含まれています。「いじめとは、(中略)心理的または物理的な影響を与える行為(インターネットを含む)」とあります。
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02
「いじめ防止対策推進法」文科省 参照
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1337278.htm
1.正答
いじめは、学校内だけでなく学校外での児童生徒同士のトラブルも該当します。
いじめの防止対策推進法第3条の「基本理念」では、児童等が安心して学習その他の活動に取り組むことができるよう、学校の内外を問わず、いじめの防止等の対策を講じなければならいと明記されています。
2.正答
いじめが疑われる自殺が生じた場合は、「重大事態への対処」として、同種の事態の発生防止のため、速やかに、当該学校の設置者又はその設置する学校の下に組織を設け、質問票の使用等の適切な方法により事実関係を明確にする調査を行うことが、いじめ防止対策推進法第28条に明記されています。
「重大事態への対処」としては、児童等が①生命・心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがある、②相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている疑いがある、と認めるときとされています。
3.誤答
いじめ防止対策推進法では、児童生徒から教員に対して向けられる暴力(対教師暴力)の防止に関する規定はありません。
なお、令和元年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」結果では、児童等の暴力行為の総合計は、7万8,787件となっており、そのうち「対教師暴力」は、9,849件、1,000人当たりの発生件数は、0.8となっています。
4.誤答
いじめ防止対策推進法では、学校長及び教職員がいじめに対して不適切な対応を行った場合の罰則については規定がありません。
いじめ防止対策推進法の第25条には、在籍する児童等がいじめを行っている場合であって教育上必要があると認めるときは、学校教育法第十一条の規定に基づいて、適切に当該児童等に対して懲戒を加えるという規定があります。
5.誤答
いじめ防止対策推進法における「いじめ」の定義とは、児童等(学校に在籍する児童又は生徒)対して、当該児童等との一定関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為によって、当該児童が心身の苦痛を感じているものを指します。
この、心理的、物理的な影響を与える行為には、近年増加しているインターネットを通じて行われる行為も含まれています。
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03
1.第3条の基本理念に「学校の内外を問わずいじめが行われなくなるようにする」と書かれていることからも、学校外で生じた児童生徒同士のトラブルも、いじめに該当することがあります。
2.第5章の重大事態への対処に規定されています。
3.児童生徒から教員に対して向けられる暴力の防止についての規定はありません。
4.学校長に対する罰則の規定はありません。
5.第2条の定義に「インターネットを通じて行われるものも含む」とあります。
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