精神保健福祉士の過去問
第20回(平成29年度)
精神保健福祉相談援助の基盤 問113
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問題
第20回(平成29年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉相談援助の基盤 問113 (訂正依頼・報告はこちら)
次の事例を読んで、問題に答えなさい。
〔 事例 〕
E養護教諭は、Fさん( 中学1年生、女性 )から、入学当初より自傷行為についての相談を受けていた。ある日、Fさんから、「同級生たちからひどい言葉を浴びせられる。自分の性別のせいだ」と話をされた。性別への違和感の訴えは初めてで、これまでの相談の様子と異なることに気付いたE養護教諭は、性自認に課題がある人への支援経験が豊富な、スクールソーシャルワーカーのGさん(精神保健福祉士)に会ってみることをFさんに勧めた。Fさんの了解が得られたことから、E養護教諭はGさんに相談の予約をした。約束した日に、緊張した面持ちのFさんは、Gさんの下を訪れた。自己紹介の後、世間話をして、Fさんの緊張も解けた頃、Gさんが語りかけた。
次の記述のうち、GさんがFさんに対して語りかけた言葉として、適切なものを2つ選びなさい。
〔 事例 〕
E養護教諭は、Fさん( 中学1年生、女性 )から、入学当初より自傷行為についての相談を受けていた。ある日、Fさんから、「同級生たちからひどい言葉を浴びせられる。自分の性別のせいだ」と話をされた。性別への違和感の訴えは初めてで、これまでの相談の様子と異なることに気付いたE養護教諭は、性自認に課題がある人への支援経験が豊富な、スクールソーシャルワーカーのGさん(精神保健福祉士)に会ってみることをFさんに勧めた。Fさんの了解が得られたことから、E養護教諭はGさんに相談の予約をした。約束した日に、緊張した面持ちのFさんは、Gさんの下を訪れた。自己紹介の後、世間話をして、Fさんの緊張も解けた頃、Gさんが語りかけた。
次の記述のうち、GさんがFさんに対して語りかけた言葉として、適切なものを2つ選びなさい。
- 「友人関係で悩んできたと聞いています。よろしければ少しお話ししてくれますか」
- 「自傷行為のことは聞いています。病院探しの手伝いをします」
- 「一緒に問題を解決します。何でも困っていることを話してください」
- 「相談の秘密は守ります。安心して話してください」
- 「私にはできないこともあります。そのときは、他に相談できる人を探してみます」
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この過去問の解説 (3件)
01
スクールソーシャルワーカーとして、Fさんへの最初の面談ですから、まずはFさんの話を聞くことが重要です。そのためには、安心して話せる環境を作ることが大事です。
1. 正解です。現在悩んでいることを話してもらうための言葉がけとして適切です。養護教諭から聞いた内容を勝手に解釈して「性別の問題」「自傷行為の問題」と決めつけずに話を振っていることも重要なポイントです。
2. 今回のFさんの困りごとは自傷行為についてではなく、友人たちからひどい言葉を浴びせられること、それに関連する性別についてのアイデンティティのことなので、適切ではありません。
3. Gさんに一緒に問題を解決してもらうかどうかも含めて、Fさんが判断することです。まずはFさんが信頼して話してくれるよう、ここでは話してもらえるよう尋ねてみることが適切です。
4. 正解です。安心して話してもらうために、ここでの話の秘密は守られることを約束すること、その約束を守ることが重要です。
5. できないことがあるのはもちろんですが、まずは話を聞いて受け止めるという姿勢を示すことが大切です。最初から、できないことは他に相談する、と言われてしまうと安心して話すことができないので、誤りです。
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02
1.初回面接で、悩みについて語りかける言葉として適切です。
2.いきなり自傷行為のことを聞くことは適切ではありません。Fさんから直接悩みを聞いていない中で、病院探しの手伝いをするということも適切ではありません。
3.Gさんはスクールソーシャルワーカーという立場であるため、何でも問題を解決することができるとは限りません。解決できるかどうかという話はせずに、まずはFさんの話を聞くことが大切です。
4.守秘義務を伝えて話をうながすことは、適切な語りかけです。
5.対応できる範囲を予め伝えることは悪くはありませんが、いきなりそのことを伝えると信用して本当のことを話してもらえなかったり、話がほかに漏れるのではと思われる可能性があります。まずは解決できるかどうかという話はせずに、Fさんの話を聞くことが大切です。
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03
正解は、1・4です。
スクールソーシャルワーカーとして、初回面接の場面です。問題文の通り、自己紹介やクライエントとなるFさんの緊張を和らげるところから始めることが大切です。
1 事例の「世間話をして、Fさんの緊張も解けた頃」の後の導入部として適切です。Fさんの悩みを当事者の言葉で直接聴くことは重要です。
2 「なぜ自傷行為について相談したいのか」などのアセスメントが不十分な中での声かけになってしまっています。初回面接ですので、まずはFさんの話を傾聴することに努めることが大切です。
3 初回面接の場面ですので、Fさんの話を聴かないうちから「解決します」と断言することは不適切です。まずはFさんの話を聞くことに努め、信頼関係を構築していくことが大切です。
4 初回面接の場面では、クライエントの秘密を守ることを伝え、安心していただくことが大切です。
5 Fさんの話を聴かないうちから「できないこともあります」と話すことは不適切です。聴いた上で必要であれば他の相談機関などに相談することを提案しましょう。
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