精神保健福祉士の過去問
第21回(平成30年度)
心理学理論と心理的支援 問9
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問題
第21回(平成30年度) 精神保健福祉士国家試験 心理学理論と心理的支援 問9 (訂正依頼・報告はこちら)
感覚・知覚に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- 体制化における閉合の要因は、錯視の一つである。
- 形として知覚される部分を地、背景となる部分を図という。
- 仮現運動は、知覚的補完の一つである。
- 大きさの恒常性とは、網膜に映し出されたとおりに大きさを知覚することである。
- 圧刺激によって光を感じ取る場合、この刺激を適刺激という。
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この過去問の解説 (3件)
01
簡潔なものがまとまって見えることを『群化』といいます。閉合の要因とはその中の一つであり、輪郭線によって囲まれたものはまとまって見やすくなる現象です。
錯視とは視覚でとらえたものを、実際の物とは違う形で目が錯覚を起こす現象のことをいいます。
2.×
人が複数の分離した領域を持つ対象を知覚するとき、形(図)・背景(地)に分離して解釈されます。
3.〇
仮現運動とは、一定位置にある刺激対象が出現したり消失したりすることで、動いているように見える現象のことをいいます。これは知覚的補完の現象のひとつです。
4.×
大きさの恒常性とは、対象の距離を変化させても同じ大きさに見える現象のことをいいます。
5.×
適刺激とは、それぞれの感覚器(目や耳など)により反応をします。感知できる刺激を適刺激といい、逆に感知できない刺激を不適刺激といいます。例えば目にとって光は適刺激ですが、音は不適刺激です。
圧刺激とは皮膚に力が加えられた時に感じる刺激のことをいいます。よって圧刺激は不適刺激となります。
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02
1× プレグナンツの法則において、体制化における閉合の要因は「群化」のひとつです。
2× 説明が逆です。形として知覚される部分を図、背景となる部分を地といいます。
3○ 知覚的補完とは、物理的に存在しないものが、あたかも存在していると知覚することです。その例として仮現運動があります。
4× 対象までの距離が遠い程、網膜に映る像も小さくなりますが、対象自体の大きさは変わっていないと知覚します。これを大きさの恒常性といいます。
5× 圧刺激によって受ける光は、不適刺激です。
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03
閉合の要因は錯視ではなく、知覚の体制化の法則によるものであるため、不適となります。
2:×
逆です。背景を地、形として知覚される部分を図というため不適となります。
3:○
問題文の通りです。
パラパラ漫画が動いて見えるのは、我々がコマとコマの間の動きを補って知覚するためです。
4:×
大きさの恒常性とは、遠くにあるもの(網膜上では小さく映っているもの)でも近くにあるもの(網膜上では大きく映っているもの)でも
同じものであるなら同じ大きさを維持していると認識することであるため、不適となります。
5:×
適刺激とは聴覚に対しての音のように、刺激受容器に適した刺激のことです。
光を感じるのは視覚であり、視覚にとっての適刺激は光であるため、不適となります。
まぶたの上から眼球を指で押しても明るさを感じるかもしれませんが、それが目にとって適した刺激だとは考えづらいですよね。
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