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精神保健福祉士の過去問 第21回(平成30年度) 社会保障 問50

問題

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日本における社会保険と民間保険に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
   1 .
民間保険では、加入者の保険料は均一でなければならない。
   2 .
生命保険など民間保険の保険料が、所得税の所得控除の対象になることはない。
   3 .
民間保険には低所得者に対する保険料の減免制度がある。
   4 .
社会保険では、各個人が自由に制度に加入・脱退することは認められていない。
   5 .
社会保険は、各被保険者の保険料とそれにより受け取るべき給付の期待値が一致するように設計されなければならない。
( 第21回(平成30年度) 精神保健福祉士国家試験 社会保障 問50 )
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この過去問の解説 (4件)

14

主に会社と勤めている人が加入する社会保険と、民間保険の違いを問われる

面白い問題です。

社会人経験のある方は分かりやすかったと思います。

選択肢1. 民間保険では、加入者の保険料は均一でなければならない。

× 保険料の負担額が一定なのは「社会保険」です。所得や年齢に応じて負担額が決定します。

一方、民間保険は契約者の任意で負担額を決めるため、均一ではありません。

選択肢2. 生命保険など民間保険の保険料が、所得税の所得控除の対象になることはない。

× 生命保険など民間保険の保険料が、所得税の所得控除の対象になります。

選択肢3. 民間保険には低所得者に対する保険料の減免制度がある。

× 低所得者に対する保険料の減免制度があるのは、社会保険です。

選択肢4. 社会保険では、各個人が自由に制度に加入・脱退することは認められていない。

○ 社会保険は原則「強制加入」と法律で定められ、罰則もあります。

一方、民間保険は任意なので、自由に契約・解約することができます。

選択肢5. 社会保険は、各被保険者の保険料とそれにより受け取るべき給付の期待値が一致するように設計されなければならない。

× 社会保険ではなく、民間保険です。

民間保険は任意で負担額を決めているため、

それにより受け取るべき給付の期待値が一致するようにしないといけません。

付箋メモを残すことが出来ます。
6

正解は「社会保険では、各個人が自由に制度に加入・脱退することは認められていない。」です。

選択肢1. 民間保険では、加入者の保険料は均一でなければならない。

民間保険とは、民間の営利・非営利によって運営される任意の保険のことであり、その種類は様々です。

保険は生命保険・損害保険に大きく分類され、前者は死亡した際の保険に対して、後者は大きな事故に巻き込まれた場合に対して一定の金額が支払われます。

近年は障害保険・介護保険などさまざまな商品が誕生し、保険の自由化が進んでいます。

選択肢2. 生命保険など民間保険の保険料が、所得税の所得控除の対象になることはない。

生命保険は、所得税の所得控除の対象になります。

生命保険控除は、一般、介護、個人年金のそれぞれに上限があり、それらを合計した額が所得より控除されます。控除額の上限は、所得税が120000円、住民税が70000円になります。

選択肢3. 民間保険には低所得者に対する保険料の減免制度がある。

民間保険は個人との契約になるため、低所得者など支払い能力がない人への減免処置は制度化されていません。

選択肢4. 社会保険では、各個人が自由に制度に加入・脱退することは認められていない。

日本は国民皆保険制度があり、すべての人が保険に加入しなければならない義務があります。

会社で正社員の場合などは、社会保険に加入しなければなりません。そのため、自由に加入・脱退することはできません。

選択肢5. 社会保険は、各被保険者の保険料とそれにより受け取るべき給付の期待値が一致するように設計されなければならない。

各被保険者の保険料と、それにより受け取るべき期待が一致することを『給付・反対給付均等の原則』といいますが、社会保険においては『所得の再分配』という、高所得者から低所得者へ所得を移転することで所得格差を是正するしくみをとっているため、『給付・反対給付均等の原則』は貫かれていません。

4

正解は「社会保険では、各個人が自由に制度に加入・脱退することは認められていない。」です。

選択肢1. 民間保険では、加入者の保険料は均一でなければならない。

×

様々な条件によって保険料も様々です。

よって、選択肢は不適となります。

選択肢2. 生命保険など民間保険の保険料が、所得税の所得控除の対象になることはない。

×

民間保険の保険料は所得税の控除対象となります。

よって、選択肢は不適です。

選択肢3. 民間保険には低所得者に対する保険料の減免制度がある。

×

民間保険は被保険者がプランを自由に選べるため、

減免制度はありません。

よって、選択肢は不適となります。

選択肢4. 社会保険では、各個人が自由に制度に加入・脱退することは認められていない。

選択肢の通りです。

選択肢5. 社会保険は、各被保険者の保険料とそれにより受け取るべき給付の期待値が一致するように設計されなければならない。

×

社会保険はリスクプールの考え方に基づいて設計された制度です。

払った分返ってくるのではなく、

皆が少しずつ払った分がリスクを負った少数人に返ってくるという考え方に基づいています。

よって、選択肢は不適です。

1

正解は「社会保険では、各個人が自由に制度に加入・脱退することは認められていない。」です。

選択肢1. 民間保険では、加入者の保険料は均一でなければならない。

民間の保険は、加入内容で保険料は異なります。

選択肢2. 生命保険など民間保険の保険料が、所得税の所得控除の対象になることはない。

生命保険など、民間保険の保険料は、所得税の控除対象となるため誤りです。

選択肢3. 民間保険には低所得者に対する保険料の減免制度がある。

低所得者に対する保険料の減免制度があるのは民間保険ではなく、社会保険です。

選択肢4. 社会保険では、各個人が自由に制度に加入・脱退することは認められていない。

国民皆保険制度で、すべての人が保険に加入する義務があるため、選択肢の内容は正しいです。

選択肢5. 社会保険は、各被保険者の保険料とそれにより受け取るべき給付の期待値が一致するように設計されなければならない。

これは、民間保険の説明です。

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