精神保健福祉士の過去問
第22回(令和元年度)
精神保健の課題と支援 問103

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問題

第22回(令和元年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健の課題と支援 問103 (訂正依頼・報告はこちら)

周産期の精神保健に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  • カンガルーケアとは、胎児の情緒的安定を目的とした母親の関わりのことである。
  • ペリネイタルロスとは、流産・死産・新生児死亡などの周産期における喪失体験のことである。
  • マタニティブルーとは、産後うつ病の別名のことである。
  • ダブルケアとは、NICU(新生児集中治療室)において愛着形成を促すことである。
  • マルトリートメントとは、DV被害を受けた妊産婦に対するケアのことである。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。
周産期は「育児をめぐる精神保健」の中で考えられていく内容です。

周産期とは医学的には妊娠22週から出生後7日までと定義されています。精神保健の観点からはもっと広い範囲で考えられていきます。


1→カンガルーケアとは、出産後すぐに、新生児を母親の素肌に抱き、対面保育することをいいます。

2→ ペリネイタルロスとは、流産・死産・新生児死亡などの周産期における喪失体験のことをいいます。 ペリネイタルは産前産後という意味です。

3→産後うつ病は、出産後の精神疾患で問題となりますが、マタニティブルーの別名ではありません。精神的治療をほとんど必要とせず出産後数日間不安定があることをマタニティーブルーといいます。

4→ダブルケアとは、子育てと親の介護が同時期に発生することをいいます。

5→マルトリートメントとは「不適切な養育」という意味があります。

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02

1.×
 カンガルーケアとは、「全身状態が安定した早産児にNICU内で従来から実施されてきた母子の皮膚接触」を指し、選択肢4にあるように、NICUにおいて愛着形成を促すことです。

2.○
 ぺリネイタルロスとは、流産・死産・新生児死亡などの周産期における喪失体験のことです。

3.×
 マタニティーブルは、産後うつ病の別名ではありません。
 マタニティーブルーは、産褥3日から10日の間に生じ、症状は数時間から数日で消失します。一方、産後うつ病は、産後2週間後に発症することが多いです。

4.×
 ダブルケアとは、1人の人や1人世帯が同時期に介護と育児の両方に直面することです。
 40歳以上の男女を対象に「ダブルケア」の問題が身近な問題であるかどうかを尋ねた厚生労働省の委託調査では、45.4%と約半数の人が「ダブルケア」の問題を身近な問題として「思う」「どちらかというと思う」と回答してます。

5.×
 マルトリートメントとは、身体的、性的、心理的虐待及びネグレクトのことで、日本の児童虐待に相当します。

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03

正解は2です。

1.カンガルーケアとは、NICUなどで低出生体重児と親が24時間継続して直接肌と肌をあわせてだっこしながら生活を共にすることです。

2 .ペリネイタルロスとは、人工死産、人工妊娠、中絶などお産をとりまく赤ちゃんの喪失体験のことです。

3.マタニティブルーとは、分娩後3~10日ごろ発症し、一過性で短期間に改善する気分の低下、不安、涙もろさなどがみられます。

4.ダブルケアは自分の子供の子育てと親の介護を一緒に行う状態のことです。

5.マルトリートメントとは、「不適切な養育」と訳されます。身体的、心理的虐待及びネグレクトで、子供に対するすべての虐待に対してよく使われています。

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