精神保健福祉士の過去問
第22回(令和元年度)
精神保健福祉相談援助の基盤 問105

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第22回(令和元年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉相談援助の基盤 問105 (訂正依頼・報告はこちら)

福祉サービスを提供する際のリスクマネジメントに関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
  • サービスを提供する際に、利用者の自立よりも安全を重視する。
  • 事故の未然防止の観点から、利用者に対して均一なサービスを提供する。
  • ヒヤリハット情報やクレームから、潜在的なリスクを抽出する。
  • リスクマネジメントの基本は、危機管理体制の確立よりも、個別事故への対応を優先する。
  • 利用者から苦情が寄せられた際には、迅速に対応する。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

 リスクマネジメント(危機管理)とは、ある行動に伴って生じる危険や損失を予見し、効果的・効率的に予防策を講じることをいいます。

1.×
 サービスを提供する際に、利用者の権利や利益の保護を最優先しなければいけません。そのうえで、利用者の安心や安全を確保することが必要です。

2.×
 様々な状態像、ニーズを持つ利用者一人ひとりに対して、提供するサービスの「個別化」が図られる必要があります。利用者一人ひとりの状態やニーズにふさわしいサービスが提供できるようなアセスメントや支援計画の内容となっているかの検証が必要となります。

3.○
 事故防止策を検討するためには、施設内で起こった事故を把握し、ヒヤリハット事例を収集して活用することが有効であるとされています。また、事故の要因分析を職員参画のもとで多角的に行い、具体的な再発防止策を検討・実践していくことが求められます。

4.×
 様々な類型・内容の事故が発生し、その個別性が高いものであっても、その防止に向けた取り組みの共通的・基本的視点は「クオリティーインプルーメント(QI)」が非常に大切です。これは、「より質の高いサービスを提供することによって多くの事故が未然に回避できる」という考え方です。

5.○
 苦情対応の基礎原則として、公平性、公正性、迅速性、透明性、応答性があります。より迅速な苦情対応は、利用者との円滑なコミュニケーションを助長し、より一層の信頼関係の形成を促進します。

参考になった数27

02

正解は3と5です。

1.自立や安全と2者択一にならず事故防止を図りながら、自立支援を図ることが大事とされています。

2.均一なサービスではなく利用者一人一人に着目した個別的なサービス提供へと変えていくことが必要です。

3.ヒヤリハットという形で、表に現れた出来事だけでなく、日常の業務にひそむ事故につながるおそれがある潜在する危険を明らかにし、事故を未然に防ぎます。

4.リスクマネジメントの基本は、個別事故への対応も重要ですが、危機管理体制を確立して、リスクを減らしていくことが重要視されます。

5.利用者から苦情が寄せられた際には、苦情の段階で早期対応をとり、大きな問題になることをふせぐ必要があります。

参考になった数8

03

正解は3,5です。

1→安全について考えることはもちろん大切ですが、利用者の自立と優先順位をつけるものではありません。利用者の立場を考えながら安全についても考慮していくというバランスが大切です。

2→均一なサービスを提供するのではなく、個々にあったものを提供すること、考えることが事故の未然防止の観点につながるといえます。

3→ ヒヤリハット情報やクレームから、潜在的なリスクを抽出します。

4→危機管理体制の確立をまず行うことで、個別事故への対応をしていくことができます。

5→利用者から苦情が寄せられた際には、迅速に対応します。

参考になった数8