精神保健福祉士の過去問
第22回(令和元年度)
精神保健福祉相談援助の基盤 問110
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問題
第22回(令和元年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉相談援助の基盤 問110 (訂正依頼・報告はこちら)
次のうち、「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」(平成29年3月厚生労働省)の内容として、正しいものを2つ選びなさい。
- 本人の自己決定に必要な情報の説明は、本人が理解できるよう工夫して行うことが重要である。
- 意思決定を支援する施設職員と成年後見人がいる場合、前者の決定を優先する。
- 職員等の価値観において不合理と思われる決定は、職員の判断で代理決定することが求められる。
- 相反する選択肢を両立させることはせず、本人にとってどちらが最善の利益かを判断する。
- 本人の自己決定や意思確認がどうしても困難な場合は、本人をよく知る関係者が集まって、様々な情報を把握し、根拠を明確にしながら意思及び選好を推定する。
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この過去問の解説 (3件)
01
意思決定支援の基本的原則の一つに、「本人への支援は、自己決定の尊重に基づき行うことが原則である。本人の自己決定にとって必要な情報の説明は、本人が理解できるよう工夫して行うことが重要である。」とあります。
2.×
関係者、関係機関との連携において、「意思決定支援責任者は、事業者家族や成年後見人等の他、関係者等と連携して意思決定支援を進めることが重要である」としています。
3.×
意思決定支援の基本的原則の一つに、「職員などの価値観においては不合理と思われる決定でも、他者への権利を侵害しないのであれば、その選択を尊重するよう努める姿勢が求められる。」とあります。
4.×
本人の意思を推定することがどうしても困難な場合は、関係者が協議し、本人にとっての最善の利益を判断せざるを得ない場合があります。最善の利益の判断は最後の手段であり、①メリット・デメリットの検討、②相反する選択肢の両立、③自由の制限の最小化について留意することが必要であるとしています。
5.○
意思決定支援の基本的原則の一つに、「本人の自己決定や意思確認がどうしても困難な場合は、本人をよく知る関係者が集まって、本人の日常生活の場面や事業者のサービス提供場面における表情や感情、行動に関する記録などの情報に加え、これまでの生活史、人間関係等様々な情報を把握し、根拠を明確にしながら障害者の意思及び選好を推定する。」とあります。
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02
1→本人の自己決定に必要な情報の説明は、本人が理解できるよう工夫して行うことが重要である、とされています。
2→成年後見人などの関係者と連携して意思決定支援を進めることが重要である、とされていますが、前者の決定を優先するとはされていません。あくまで関係者で対等に意見を出し合うことが求められます。
3→「職員等の価値観においては不合理と思われる決定でも、他者への権利を侵害しないのであれば、その選択を尊重するよう努める姿勢が求められる。」と規定されています。
4→相反する選択肢の両立は、二者択一の選択が求められる場合においても、一見相反する選択肢を両立させることができないか考え、本人の最善の利益を追求する、とされています。すぐに最善の利益を求めるわけではありません。
5→本人の自己決定や意思確認がどうしても困難な場合は、本人をよく知る関係者が集まって、様々な情報を把握し、根拠を明確にしながら意思及び選好を推定する、とされています。
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03
1.本人の自己決定に必要な情報の説明は、本人が理解できるよう工夫して行うことが重要です。意思決定支援の基本原則の中でのべられています。選択肢の幅が狭い部分は、本人が安心して自由に意思表示ができるような支援が必要となります。
2.施設職員の決定が優先ではなく、第三者としての後見人の意見を聞き、多様な視点から本人の意思決定をすすめることが必要です。
3.職員等の価値観において不合理と思われる決定でも、他者への権利を侵害しないのであれば、その選択肢を尊重するよう認めることです。
4.二者択一の場合においても相反する選択肢を両立させることを考えます。
5.本人の自己決定や意思確認がどうしても困難な場合は、本人をよく知る関係者が集まって、本人の日常生活やこれまでの生活史、人間関係など様々な情報を把握し、根拠を明確にしながら意思及び選好を推定します。
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