精神保健福祉士の過去問
第22回(令和元年度)
精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問120

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問題

第22回(令和元年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問120 (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、国連総会で採択された「精神疾患を有する者の保護及びメンタルヘルスケアの改善のための諸原則」(1991年)の記述として、正しいものを2つ選びなさい。
(注)「精神疾患を有する者の保護及びメンタルヘルスケアの改善のための諸原則」の日本語訳は厚生科学研究班の仮訳によるものである。
  • 精神疾患を有するすべての者は、可能な限り地域社会に住み、及びそこで働く権利を有する。
  • 精神疾患を有するという判定は、各精神保健施設内で定めた医学的基準による。
  • すべての患者の治療及びケアは、個別的に立案された治療計画に基づいて行われなければならない。
  • すべての患者は、病状が不安定な場合を除き、自己の居住する地域社会において治療及びケアを受ける権利を有する。
  • インフォームドコンセントとは、患者の理解しうる方法と言語によって、十分にかつ患者に理解できるように説明することである。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.○
 原則3の地域社会における生活において、「精神疾患を有するすべての者は、可能な限り地域社会に住み、及びそこで働く権利を有する。」としています。

2.×
 原則4の精神疾患を有することの判定において、「精神疾患を有するという判定は、国際的に認められた医学的基準による。」としています。

3.○
 原則9の治療において、「すべての患者の治療及びケアは、個別的に立案された治療計画に基づいて行われなければならない。その治療計画は患者と検討され、定期的に見直され、必要に応じて変更され、資格のある専門職員によって作成される」としています。

4.×
 原則7の地域社会と文化の役割において、「すべての患者は、可能な限り自己の居住する地域において治療およびケアを受ける権利を有する。」としています。

5.×
 原則11の治療への同意において、「インフォームドコンセントとは、患者の理解しうる方法と言語によって、以下の情報を、十分に、かつ、患者に理解できるように伝達した後、患者の自由意思により、脅迫又は不当な誘導なしに得られた同意をいう。」としています。
 以下の情報とは、①診断上の評価、②提案されている治療の目的、方法、予測される期間及び期待される効果、③より侵襲性の少ない方法を含む他に考えられる治療法、④提案されている治療において考えられる苦痛、不快、危険及び副作用です。

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02

正解は1,3です。

1→原則の「地域社会における生活」項の中で、精神疾患を有するすべての者は、可能な限り地域社会に住み、及びそこで働く権利を有する、と記されています。

2→精神疾患を有するという判定は、「国際的に認められた医学的基準」による、と記されています。

3→原則の「治療」の項の中で、すべての患者の治療及びケアは、個別的に立案された治療計画に基づいて行われなければならない、と記されています。

4→すべての患者は、「可能な限り」自己の居住する地域社会において治療及びケアを受ける権利を有する、と記されています。「病状が不安定な場合を除き」といった言葉は原則には記されていません。

5→インフォームドコンセントとは、患者の理解しうる方法と言語によって、十分に、かつ患者に理解できるように伝達した後、患者の自由意志により、脅迫又は不当な誘導なしに得られた同意のことをいいます。

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03

正解は、1・3 です。

1 適切です。原則3・地域社会における生活に記述されています。

2 「各精神保健施設内で定めた」ではなく、「国際的に認められた」が適切です。原則4・精神疾患を有することの判定に記述されています。

3 適切です。原則9・治療に記述されています。

4 「病状が不安定な場合を除き」ではなく、「可能な限り」が適切です。原則7・地域社会と文化の役割に記述されています。

5 選択肢の記述は後半部分が不足しています。原則11・治療への同意には、「インフォームドコンセントとは患者の理解しうる方法と言語によって、以下の情報を、十分に、かつ、患者に理解できるように伝達した後、患者の自由意思により、脅迫又は不当な誘導なしに得られた同意をいう」と記述されています。

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