精神保健福祉士の過去問
第23回(令和2年度)
心理学理論と心理的支援 問11

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問題

第23回(令和2年度) 精神保健福祉士国家試験 心理学理論と心理的支援 問11 (訂正依頼・報告はこちら)

発達障害に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
(注)選択肢に使われている診断名に係る用語は、「精神疾患の診断・統計マニュアル( DSM-5 )」に基づく。
  • 限局性学習症( SLD )は、全般的な知的発達に遅れが認められる。
  • 自閉スペクトラム症( ASD )は、通常、6歳以降に発症する。
  • 自閉スペクトラム症( ASD )は、知的障害を伴わないのが特徴である。
  • 自閉スペクトラム症( ASD )と注意欠如・多動症( ADHD )の両方が併存することがある。
  • 注意欠如・多動症( ADHD )は、男児よりも女児の方が有病率が高い。

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この過去問の解説 (4件)

01

この問題は発達障害に関する問題です。

1→✕ 限局性学習症は「読み・書き・計算」の全てあるいは何れかのみ該当します。

2→✕ 自閉症スペクトラム症は通常3歳以内に発症することが多いと言われています。

3→✕ 自閉症スペクトラム症と知的障害は区別されていますが、両方を併存する場合もあります。よって誤答となります。

4→〇 自閉症スペクトラム症と注意欠陥多動性障害はこれまで併存しないものとされていましたが、DSM-5の改定により一定の条件を満たした場合に併存するものとなりました。よって正答となります。

5→✕ 注意欠陥多動性障害は女児よりも男児に多い傾向が見られています。

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02

正解は4です。

自閉スペクトラム症と併存しやすい発達障害は、注意欠陥・多動症の他にも現局性学習症、発達性協調運動症(全身運動や手先の細かい作業を苦手とする)などがあります。

各選択肢については以下のとおりです。

1→現局性学習症とは、全体的な知的発達に問題はないが、読む・書く・計算するの3つのうち、1つ以上の能力の障害が、それぞれ学業成績や日常生活に困難をもたらす状態です。

2→自閉スペクトラム症は、2・3歳までに発症することが多いとされています。

3→自閉スペクトラム症は、知的障害を伴うこともあるため誤りです。

5→注意欠如・多動症は、DSM-5によると、不注意優勢型・多動性・衝動性優勢型・混合型の3つの病型があり、型により男女比が異なるが、全体としては男児の方が女児より2倍多いとされています。

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03

正解は4です。

1 ×

限局性学習症(SLD)は、知的な遅れはないが、読み書きや計算などに関して困難を生じる発達障害のひとつです。

2 ×

自閉スペクトラム症(ASD)は、複数の遺伝的要因が関与して起こる生まれつきの脳機能障害です。

3 ×

自閉スペクトラム症(ASD)では、知的障害を伴うものが特に多いとされています。

4 ○

自閉スペクトラム症(ASD)では、知的障害を伴うものが多いとされていますが、注意欠如・多動症(ADHD)や発達性協調運動症(DCD)などを併存することがあります。

5 ×

注意欠如・多動症(ADHD)は、男児が女児のおよそ2倍の有病率であるといわれています。

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04

1、不適切です。限局性学習症とは、知的に問題はないのに「読み書き」や「計算」など特定の事が年齢相応に行う事が出来ず、日常生活に支障をきたしてしまう状態の事を指します。

2、不適切です。自閉スペクトラム症は生まれつきの脳機能の異常が原因と言われており、早いと1歳半から2歳くらいで症状が見られ、3歳ころまでに発症すると言われています。

3、不適切です。自閉スぺクトラム症の中で「自閉症」「アスペルガー症候群」の場合は知的障がいを伴うとされていますが、高機能自閉症には知的障がいはないと言われています。

4、適切な内容です。

5、不適切です。注意欠如・多動症は男児が女児の3倍ほど多いとされています。

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