精神保健福祉士の過去問 第23回(令和2年度) 精神疾患とその治療 問89
この過去問の解説 (3件)
1、不適切です。ドネペジル塩酸塩は、認知機能低下の進行を抑制する働きはありますが認知機能の回復効果はありません。
2、不適切です。ドネペジル塩酸塩は血管性認知症に適応するというエビデンスはなく、アルツハイマー型認知症またはレビー小体型認知症に適応があるとされています。
3、適切な内容です。心室細動や高度徐脈等の副作用が出る事が確認されているため、心疾患がある患者に対する服用は注意が必要とされています。
4、不適切です。離脱症状は依存性のある薬剤を急に中止する事で起こる可能性がある症状の事を言います。ドネペジル塩酸塩を中止した場合に強い離脱症状は見られていません。但し、内服量を減らしたり、内服を止める際は自己判断せず医師に相談する事が必要です。
5、不適切です。ドネペジル塩酸塩は、神経伝達物質であるアセチルコリンの分解を促進してしまうコリンエステラーゼという酵素の働きを阻害する効果を持っています。
正解は、 3 です。
1.✕
認知機能の回復させることはできず、進行を遅らせる目的で使用されます。
2.✕
神経伝達物質であるアセチルコリンが関係しているアルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症には、ドネペジル塩酸塩を使用し、アセチルコリンの量を増加させ、認知症の症状を軽減させることができます。しかし、血管性認知症は脳血管障害(脳梗塞など)による原因のため適用外になります。
3.〇
副作用に、心筋梗塞や心不全があるため、選択肢は正しいです。
4.✕
副作用に、せん妄や興奮、不眠などがありますが、強い離脱症状はみられません。
5.✕
アセチルコリンの分解を阻害することを目的としています。
正解は、3 です。
1 不適切です。回復ではなく、進行を遅らせる働きをします。
2 不適切です。血管性認知症ではなく、アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症に適応があります。
3 適切です。他に、気管支喘息や消化性潰瘍などがある人には注意が必要です。
4 不適切です。使用した際に不眠や徘徊の恐れなどはありますが、強い離脱症状は認めません。
5 不適切です。アセチルコリンを分解する酵素の働きを抑えることで、認知症状の進行を遅らせます。
解説が空白の場合は、広告ブロック機能を無効にしてください。
また、広告右上の×ボタンを押すと広告の設定が変更できます。