精神保健福祉士の過去問
第23回(令和2年度)
精神保健福祉に関する制度とサービス 問152

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問題

第23回(令和2年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉に関する制度とサービス 問152 (訂正依頼・報告はこちら)

Q市では、精神障害者の就労への意向の実態と関連要因を把握するため、市内の就労移行支援事業所の全利用者を対象に郵送によるアンケートを行った。調査票は主に尺度で構成された。さらに、同意が得られた者には調査員が自宅に訪問し、就労に対する気持ちの変化を聴き取る面接調査を行った。アンケートの分析から、当事者同士の交流頻度と就労への意欲との間に正の相関関係があることが分かった。また面接の語りの分析からは、仲間の就労体験を聞くことで自分自身も就労したいという意欲につながる過程が示された。
次のうち、この調査で用いられた社会調査の手法として、正しいものを1つ選びなさい。
  • 層化抽出法
  • ミックス法
  • 参与観察法
  • コホート調査法
  • パネル調査法

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この過去問の解説 (3件)

01

1.×です。層化抽出法とは、母集団の構成員をグループ毎に分け、その階層毎に標本を無作為に抽出する方法です。

2. ○です。ミックス法とは量的調査と質的調査を組み合わせて、分析していく手法です。

3.×です。参与観察法とは、調査者が対象を含む集団の活動に参加していき、時間をかけて内側から観察し、記録していく方法です。

4.×です。コホート調査法では、あるコーホートと別のコーホートを比較し、分析していきます。

5.×です。パネル調査法では、個人を特定し、その個人の変化を見ていきます。

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02

正解は、 2 です。

1.適切ではありません。

層化抽出法は、母集団をいくつかのグループに分け、各層から必要な数を無作為に抽出して調査対象にします。設問では、事業所の全利用者を対象にしたものであるため、層化抽出法ではありません。

2.適切です。

ミックス法は、量的調査法と質的調査法の両方を行うことです。設問では、事業所の全利用者に対してアンケート調査(量的調査)を行ったり、訪問員が自宅に訪問して面接調査(質的調査)を行ったりしています。以上の調査方法から、ミックス法を行っています。

3.適切ではありません。

参与観察法は、調査者が調査対象者と直接かかわり、活動を一緒に行う相互的な環境の中で、観察・記録を行っていきます。設問では、調査者が自宅に訪問して「面接調査」を行っていることから、参与観察法ではありません。

4.適切ではありません。

コホート調査は、特定の集団からサンプルを選び、一定期間ごとに同じ調査を行い、時間経過における変化を調査・分析する方法です。設問では、アンケート調査と面接調査を行っており、コホート調査法ではありません。

5.適切ではありません。

パネル調査法は、調査対象者に対して、同じ調査内容で複数回の調査を行い、時間経過の変化を調査・分析する方法です。設問では、調査対象者に対して、同じアンケート調査や面接調査を複数回行っていないため、パネル調査法ではありません。

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03

正解は、 です。

1 不適切です。層化抽出法とは、母集団をあらかじめグループに分けておき、各層の中から調査対象を無作為に抽出する方法です。就労移行支援事業所の全利用者を対象に調査をしているため該当しません。

2 適切です。量的調査であるアンケート調査と質的調査である面接調査を組み合わせて行なっています。

3 不適切です。参与観察法は、調査者が長期間に渡って調査対象者と一緒に活動することを通して調査を行う手法です。問題文ではアンケート調査と面接調査を行なっているため該当しません。

4 不適切です。コホート調査とは、一定の期間ごとに同じ調査を行い、変化を分析する手法です。問題文では変化を分析しているわけではないので該当しません。

5 不適切です。パネル調査法とは、同じ調査対象者に一定の期間をおいて同じ質問を行い、変化を分析する手法です。問題文では一定の期間をおいて再度調査を行なっているわけではないので該当しません。

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