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精神保健福祉士の過去問 第24回(令和3年度) 精神保健福祉相談援助の基盤 問118

問題

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次の事例を読んで、答えなさい。
〔事例〕
Kさん(39歳)は、夫のLさん(43歳)と小学生の子ども(9歳、女児)の3人家族である。結婚して以来、Lさんは、Kさんの交友関係を絶たせ、最低限の食費のみを渡し、家計を細かく管理した。また、Lさんの思い通りに家事ができていないとKさんに殴る、蹴るなどの暴力を振るった。今回、Kさんを守ろうとした子どもにも暴力を振るったため、これを機にKさんは子どもを連れて家を離れ、福祉事務所を通じて母子生活支援施設に入所した。入所初期のKさんの話は混乱していたが、担当のM母子支援員(精神保健福祉士)は丁寧に対応し、「外から聞こえる足音が夫のような気がして怖い」「夫から離れたいけど無理かもしれない」「子育てのことも負担」ということを聞き取った。(※1)
施設でのKさんはLさんに強いられていた生活のルールを強迫的に守ろうとし、言うとおりにしないとLさんにされたように子どもを叱責した。また、職員や他の入居者の言動を被害的に捉えて、相手を攻撃することが多かった。曖昧な対応をする職員には、「いい加減なことを言わないでほしい」と強く責めたてるため、ケース会議でKさんのことを取り上げた。(※2)
Lさんは、A相談員(精神保健福祉士)が対応する市役所の男性相談窓口を訪れ、「暴力を振るっていた父のようになりたくなかった。理想の家庭を作りたくて、家事や育児も言うとおりにできない妻を導いてきたつもり。それなのに妻は子どもを連れて出て行った。妻だけでなく今回は子どもにも手を出してしまったので、自分でも変わらないといけないと思うが、どうしたらよいか分からない」と話した。A相談員は、「自分の行動についてなんとかしたいと思っているのですね。自分の行動を整理してみませんか」と伝えて、県内で開始されていたNPO法人が実施している事業・活動を紹介した。(※3)

次のうち、(※3)の時点でA相談員がLさんに紹介した事業・活動として、適切なものを1つ選びなさい。
   1 .
DV加害者プログラム
   2 .
リラクゼーション法
   3 .
夫婦同席カウンセリング
   4 .
イモーションズ・アノニマス(EA)
   5 .
親支援プログラム
( 第24回(令和3年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉相談援助の基盤 問118 )
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この過去問の解説 (3件)

13

正解は、 1 です。

DV加害者支援ついての問題です。

1.適切です。

LさんはDV加害者です。

Lさん本人にも暴力を振るってしまったことへの後悔が見られ、

行動変容の意思をみせています。

DV加害者支援プログラムの紹介が適切です。

2.適切ではありません。

リラクゼーション法は、

心身の緊張を緩和し、自律神経を効果的に整える方法です。

3.適切ではありません。

DVケースにおいても、

場合によっては夫婦同席カウンセリングが有効な場合もありますが、

本ケースにおいては時期尚早です。

KさんがLさんのことを恐れている状況では適切な紹介とは言えません。

4.適切ではありません。

イモーションズ・アノニマス(EA)は、

精神と感情の問題からの回復を目的とする自助グループです。

Lさんは感情面での不安を抱えていますが、

まずは自助グループよりも支援者による面接が有効です。

5.適切ではありません。

親支援プログラムは、

地域子育て支援センターが開催する子育て支援のための育児講座です。

付箋メモを残すことが出来ます。
7

1、〇 DV加害者プログラムは、パートナーにDVをしてしまった加害者が、暴力を用いずにパートナーと良い関係を築く事が出来るよう支援するプログラムの事を言います。このプログラムの参加条件には、DV加害者自身が「DVを止めたい」と考えている事が挙げられます。

本事例においてLさんは自分の行動を変えたいと考えており、DVを止めたいとも考えていますので、DV加害者プログラムを紹介する事は適切な支援内容であると言えます。

2、✕ リラクゼーション法は、心身の緊張や不安を和らげ、段階的にリラックスした状態を得る事が出来るよう訓練する事を言います。本事例においてLさんは自分の行動の変容を望んでおり、緊張や不安を和らげたいという描写は見られません。

3、✕ 夫婦同席カウンセリングは夫婦が同じ空間に同席して話をする事で、お互いの間にどのような問題が発生しているかを知る事を言います。夫婦同席カウンセリングにおいてはカウンセラーが間に入り支援を行いますが、Lさんに対してKさんが恐怖感を抱いている現在の状況ではセッションが困難なため、適切な紹介事業とは言えません。

4、✕ イモーションズアノニマスは精神的、感情的な回復を願うクライエント自身がお互いを支えあう自助グループの様相を取っています。Lさんは自分の行動を整理し、今後どのようになっていったら良いかを考えている最中です。将来なりたい姿を具体的に想像し、それに向かってどのような努力が必要であるかを支援者とともに考える必要があります。自助グループの手助けを借りるのではなく、今後の目標を支援者の支援を受けながら立案し、Lさん自身のイメージする将来像に近づけるようにする必要があると考えられます。

5、✕ 親支援プログラムとは乳幼児の親が、自分自身の子育ての体験や不安などを話し、その他の参加者と意見を交換する事で子育てに対する知識や自信をつけられるよう支援する事を言います。Lさんの子どもは9歳であり、参加者の対象年齢からは外れています。加えてLさんは子どもに手を出してしまった事から、DVをしてしまった自分の行動を反省し、それを変えたいと考えている事が本事例より読み取れます。親支援プログラムの開催目的とは外れているため、これを紹介する事は適切とは言えません。

5

正解は、 です。

1 適切です。

今回、Lさんは妻と子供に暴力を振るってしまいました。DV加害者プログラムに参加し、自分の考えや行動を整理することが有効であると考えられます。また、この事業を紹介する際には、Lさんへの配慮も忘れてはいけません。

2 不適切です。

リラクゼーション法は気持ちを整えることが主目的となっています。Lさんにとって完全に不要とも言えませんが、事例には「自分の行動を整理してみませんか」とありますので、行動の整理には適していないと言えます。

3 不適切です。

現段階でKさんとLさんを会わせて一緒にカウンセリングを行うことは不適切です。

4 不適切です。

事例には「自分の行動を整理してみませんか」とありますので、不適切です。

5 不適切です。

現在は「親」としてだけではなく、妻も含めた家庭環境について、何とかしたいとLさんは考えているため、不適切です。

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