精神保健福祉士の過去問
第24回(令和3年度)
精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問120
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問題
第24回(令和3年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問120 (訂正依頼・報告はこちら)
次の記述のうち、精神科リハビリテーションにおけるアプローチの説明として、正しいものを1つ選びなさい。
- IMR(Illness Management and Recovery)は、支援者が症状を管理する。
- IPS(Individual Placement and Support)は、本人の希望に基づいて、雇用を目標に支援する。
- 家族心理教育は、家族病理に焦点を当てて治療を行う。
- 包括型地域生活支援プログラム(ACT)は、グループワークを通して回復を目指す。
- ピアサポートは、経験的知識よりも精神保健福祉の専門的知識を用いる。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は、 2 です。
1.適切ではありません。
IMRは、当事者が、自身に適した方法で自らの病気を自己管理し、
自らの人生の目標を達成するために必要な情報や技術を獲得するために、
パッケージ化されたプログラムのことを意味します。
2.適切です。
IPSは、「個別職業紹介とサポートによる援助付き雇用」を意味します。
リカバリーの理念を基礎とし、本人の希望を尊重し、
訓練よりも一般就労での援助の重視などの原則を掲げる就労支援モデルです。
3.適切ではありません。
家族心理教育は、
家族に疾患と治療についての正確な情報及び知識を伝え、
当事者と同居する家族の日常的な対処方法を身に着けるための
認知行動的プログラムです。
4.適切ではありません。
ACT(包括型地域生活支援プログラム)は、
重い精神障害を持つ当事者が住み慣れた場所で安心して暮らしていけるよう、
様々な職種から構成されるチームによる支援を意味します。
グループワークではありません。
5.適切ではありません。
当事者間で行われるピアサポートでは、
専門的知識よりも経験的知識を用いて行われます。
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02
正解は、2 です。
1 不適切です。
患者側がリカバリーしていくことを目的としています。
2 適切です。
患者支援は「本人の希望に基づいて」ということが大きなポイントです。
3 不適切です。
「家族病理」に焦点を当てるのではなく、家族が当事者の辛さや病気を理解することによって、家族の心理的な不安や負担を軽くすることを目標とします。それにより、家族と当事者の関係改善にも繋がります。
4 不適切です。
包括型地域生活支援プログラム(ACT)は、障害を持っていても住み慣れた地域で生活が送れるように、看護師・精神保健福祉士・作業療法士などさまざまな職種が連携して支援を行うことです。
5 不適切です。
ピアサポートでは、専門的知識よりも当事者同士の悩みや経験を用います。
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03
1、不適切です。IMRとは、クライエント自らがリカバリー(回復)目標を設定し、それを達成できるよう、複数の支援方法を活用しクライエントを総合的に支援する方法の事を言います。支援者が症状を管理する訳ではありません。
2、適切な内容です。IPSは、どんなに重度の精神障害があったとしても、働きたいという気持ちを持っていれば、本人の技能などに基づいた仕事に就く事が出来るという信念のもと、本人の希望に基づいた雇用を目指した支援の事を言います。
3,不適切です。家族心理教育はクライエントの家族に、クライエントの病気や障害に対する理解を深められるよう教育を行い、それらに対する知識を共有する事を目的に行われます。
「家族病理」とは、虐待やアルコール依存など、児童の心身発達や自己実現などに否定的な影響を与えるものの事を指しますが、家族心理教育でそれらに焦点を当てた治療を行う事はありません。
4、不適切です。包括型地域生活支援プログラムとは、重い精神障害を持つ人が地域で生活し続ける事が出来るよう、多職種チームが訪問を中心に24時間365日の支援を行う事を言います。
5、不適切です。ピアサポートは病気や障害を持つ人達が、自分達の経験を通して得た知識などを活用し、同じ病気や障害を持つ人達を支えあう事を指します。精神保健福祉の専門的知識を優先して用いるものではありません。
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